本編68(ハミィside) ページ19
相手のことを知るのも大切だよね。
私はラクくんの事をたずねることにした。
「ラクくんのこと…教えてくれるかな?」
「はい。」
あっさり承諾してくれた。
「ぼくはジャークマターのダイカーンとして生まれ、この星に配属されました。こんな性格なため、何もすることが出来ませんでした。でもさっき言ったとおり人々はぼくの姿を見て恐れ、海の近くに来ないようになってしまいました。」
悲しそう。
ジャークマターは今や全世界で恐れられている存在。
恐れられるのは仕方ないことなのかもしれないけど、ラクはなにもやってないのにな…。
かわいそう。
「ぼくが来るまでこの海はこの星に暮らす人々の…大切な遊び場所だったのに。申し訳ないです…。」
責任を感じているの…?
「あなたはなにもわるくない。だから安心して?きっとこの星に暮らす人達ともうまくやっていける。」
励ましたら更にくらい顔になった。
「ぼくなんかに…できるんでしょうか。だってぼく…こんな姿だし…。」
こんな姿…?
怖いってこと?
いや、むしろ…
「かわいいよ?」
「へっ?」
声がうわずった。
かわいすぎる…っ。
「ラクはかわいいよ?だから危害を加えないって事を伝えられれば。」
「でも…自信ないです。ぼくなんかに、できるのかどうか…。」
うつむいてしまった。
「大丈夫!出来るよ!たとえ種族が違っても仲良くすることは出来る。私だってガル達と楽しく過ごせてるんだから。」
そう言うとふにゃりと笑った。
「ありがとうございます。」
こんな子を追いかけ回すなんて趣味悪い!
「一緒に頑張ろうね!」
「はい!」
手を握って言った。
とても嬉しそう。
やっぱり笑顔のラクくんの方が好きだな…。
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作者名:杏奈(仮名) | 作成日時:2017年6月20日 0時