おれんじ (ページ40)

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39 流星の好きなところページ40

大ちゃんがずっと僕たちの方を見てくるので

クリスマス限定クレープを買ってくれることを条件に

ついてきてもいいことにした

車で待機してたマネージャーに事情を説明して

後部座席に僕、Aちゃん、大ちゃんの並びで座った

大ちゃん、僕のことほったらかしにして

Aちゃんを独り占めする気やな！？

大「これから俺ら2人だけで楽しいとこ行かん？」

『ナンパなら間に合ってます』

大「流星より俺の方がカッコいいやろ？」

『流星にカッコよさ求めてないんで』

だからさっきの胸キュンセリフ響かんかったんか……(？)

大「流星のどこが好きなん？」

「ちょっと大ちゃん！」

僕まだ聞いたことないのに

『流星の好きなところかぁ……』

Aちゃんはチラッと僕の顔を見て考える素振りをすると

『新神戸で私を見つけてくれて

友達になってくれたことやな』

「Aちゃん……」

大「へぇ、それが2人の出会い？」

『うん、だいぶ昔やな』

あの日、僕がAちゃんを見つけんかったら

Aちゃんは今頃こうやって笑顔で過ごしてなかったかも

……もしかしたら死んでたかも

『流星と西畑の出会いは？』

大「俺らは流星のオーディションやなー」

「そうそう、僕がオーディションに行ったら

大ちゃんがおったんよね」

僕たちは大ちゃんの家に着くまで

お互いの出会った時の話をした

マネージャー「着きましたよ」

大「じゃあ俺降りるわ、流星、また明日」

「うん、明日ねー」

大「Aちゃん、次は2人で会おな♡」

『さよならー』

「相変わらず冷たいやん(笑)」

大ちゃんを見送ってから

マネージャーの車でそのまま

僕たちも家に送ってもらった

『流星』

「ん？」

『私を見つけてくれてありがとね』

「……ん」

『結婚しよね』

Aちゃんの顔が目の前にきて、唇が重なった