其ノ肆 ページ5
どたどたという音で目が覚めた。
持ってきたケータイで時間を確かめる。
(６時半か…)
起きるにはちょうどいい時間だったので、布団から出る。
布団を畳み、新しい着物に着替える。
ある程度の着方は分かっているのだが、帯が結べない。
どうしようか悩んでいると、
「失礼しんす。」
その言葉と共に襖が開いた。
開いた襖の前には姫早さんがいた。
「起きてたんでありんすか。お早うございんす。」
「お早うございます。」
そう言いながら柔らかく笑う姫早さん。
「帯、結びましょうかぇ？」
「あ、ありがとうございます。」
慣れた手付きで結ぶ姫早さん。
体と体が密着しそうな近さで結んでいるため、少し息がかかる。
普段、男の人と関わらないので恥ずかしい。
「出来んした！」
首だけ後ろを見てみると綺麗に結ばれた帯があった。
改めてお礼する。
「似合っていんすよ！」
「あ、ありがとうございます。」
そう言いながら慌てて下を向く。きっと赤くなっているであろう顔を伏せる為に。
「さ、行きんしょうか。」
前進する姫早さんの追いながら私は後を追う。
着いた場所は、小広間と書かれた場所だった。
襖を開けると長机が幾つも並んでいた。
「此処がご飯を食べる場所でありんすぇ。」
すると、たぶん自分より小さい女の子が前で止まった。
「お兄さんお早うございます！」
「お早うございんす。」
そう言って小さい女の子は戻ていった。
「今の女の子って誰ですか？」
「禿っと言って、遊女になる為にお稽古をしながらわっちたちの雑用をしてくれる子たちでありんすぇ。」
「小さいのにすごい。」
それから雑談を交わし、朝ご飯を食べる時間が来た。
色とりどりの着物を着こなしている人が入ってきて、一気に満員になった。
「少うしついて来てくんなまし。」
「分かりました。」
人と人の間を縫って前に立つ。
「皆さん、今日から此処で働くAちゃんでありんすぇ。仲良くしてやってくんなまし。」
「Aと申します。宜しくお願いします。」
全−A「宜しくお願いしんす。/宜しくお願いします！」
それから自分の席に戻り朝ご飯を食べ、やることの説明を受ける。
仕事の時に袖が邪魔になるからと、たすきを渡された。
たすき掛けをし、仕事の一つである皿洗いをしに行く。
背伸びをし、自分に喝を入れる。
こうして、今日という一日を始めた。
ラッキーフラワー
藤の花
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GUMI(プロフ) - 唄羽さん» 面白いと言って頂いて嬉しいです！指摘ありがとうございます！申し訳ないです。これからも、よろしくお願いします！ (2020年2月9日 9時) (
レス) id: 138fb07eaa (このIDを非表示/違反報告)
唄羽 - すごく面白いです!!えっと、１つ指摘(?)なのですが、夢主の名前を設定可能にしたい場合は、“(名前)”と書いて下さい！今のままだと、“(雪)”表記になってますよ！うるさくてすみません…。更新頑張って下さいね！応援してます!! (2020年2月9日 6時) (レス) id: c457855cc9 (このIDを非表示/違反報告)
GUMI(プロフ) - 夢さん» コメントありがとうございます。自分で読んでも意味が分からなければ書くと思います。相談に乗ってくださりありがとうございます！これからも宜しくお願いします！ (2020年1月29日 20時) (レス) id: 4e23a355ed (このIDを非表示/違反報告)
夢 - 僕的には書かなくて大丈夫です、大体の言葉は分かるので…でも、書いた方が宜しいのかと…そこは作者様に任せます。 (2020年1月29日 6時) (レス) id: 393bcdab68 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：GUMI | 作成日時：2020年1月1日 23時
