【イナGO】Alice is a thing of this small castle (ページ8)

今日:9 hit、昨日:2 hit、合計:9,772 hit

8話【じゃあ】ページ8

「あ、そうだ。」
「どうかしましたか？」

茶色の髪の男の子は、私をじっと見る。

「まだ君の名前を決めてなかったよね」

と言うと、イシガシさんは「ああ･･･」といって私を見る。

そういえば、私。名前忘れてたんだったなぁ。

これ大事なんだけど、普通じゃ。

「ねぇ、何か自分が名乗りたい名前とかある？」

「えぇ！？」

･･･そ、そーいうの私ないんだよなぁ･･･。

「えっと、ありません」

「そっかぁ･･･」
「じゃあどうする？」

それじゃあ、思い切って聞いてみようかな。

「あの、すみません･･･よかったら。貴方が決めてくれませんか？えっと･･･館主さん。」

私は茶色の髪の男の子に決めてもらうことにした。

仲間になるんだったら、やっぱりこういうことを決めてもらった方がいいよね･･･。

「え、えぇ！？館主って俺だよね！？」

「お前以外にだれがいるんだよ」

左目を隠している男の子は言う。

「そっ、そうだなぁ･･･。本当に俺が決めてもいいの？」

「あ、はい！貴方に決めてほしいので･･･」

私がわくわくしていると、茶色の髪の男の子は呟く。

「アリス。なんてどうかな？」
「ア、リス･･･？」

「うん、永遠の少女、とか少女の自我の象徴とか意味あるはずだったんだよね･･･。

　俺は見えないけど、君は可愛いしいいと思うんだよねー」

「へぇ、いい名前ですね！」

「君はどう思う？」

茶色の髪の男の子は私に聞く。

アリス。

「はい！！勿論、とってもいい名前です！」

私は少し笑うと、イシガシさんはすぐ返し、

「じゃあ、これから貴方は･･･」

「アリス！だねよろしく！」

私は、アリスになった。