【イナGO】Alice is a thing of this small castle (ページ6)

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6話【理由もなく】ページ6

「･･･やっぱり、覚えてないじゃないですか。」

イシガシ？さんはクスクス笑い、私を見る。

「･･･覚えてる、はずなのに」
私は一瞬で恐怖と不安に襲われ、ガタガタ震えた。

怖い、いつものことを覚えていないなんて。

こんなありえない話なんて、普通ある？

「大丈夫です、そんなに怯えなくてもかまいませんよ。

　だってこの館全員。」

「･･･皆、名前も何も覚えていないからね」

茶色の髪の男の子は不気味に笑う。

私はｿﾞｯとし、逃げようとするが･･･

「ちょっとまってよ」

と言われさっきの黒髪の男の子にスカートの裾を持たれた。

「いま、あなたがそとにでても。ふあんでしょうがないでしょ？」

「･･･！」

そうだ、確かに私は今何も知らない状態。

帰り道もわからないかもしれないのに･･･。

「･･･ねぇ、君も。俺達の仲間になろうよ」

茶色の髪の男の子は私をこの仲間とやらに誘うつもりだった。

「･･･でも」

「外は、危険なんですよぉ？」

メイド服の女の子に肩をガシッと持たれる。

「でも、あなたがきめることだから。けっかはどっちでもかまわない。でもそとにでるの、おすすめしない」

「･･･」

私は少し考えた。

このままここにいても、怒られはしないのだろうか？それに･･･私はやっていけるのかな？

それを考えながら、私が出した結論は？

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「･･･あの、私。ここに入ってもいいですか？」

理由もなく、ここに入った。いや、入らせたものだった。

ここがどんなところかも知らずに、仲間になった。