.9 ページ9
_____
「仲良くは……ないかな」
「それは謙遜してるでしょ〜!」
「いやー………」
謙遜とかではないんだけどな。
というかキヨってそんなに人気なのか、いや人気なのは知ってるんだけどさ。
この子みたいに、関わりない女の子からも慕われてるキヨって何者なんだ。人生勝ち組じゃん。
「キヨくんってほんとかっこいいよね」
「そうかな、……たとえばどこが?」
確かに顔は整ってると思う。
背も高いし、話しやすいし、何よりあの眩しさって言うのかな、オーラ?あれに憧れる人が多いのは分かるけど。
分かるけど、なんか癪に障るんだよな。
私は羨ましくて仕方ないんだと思う。正直キヨには嫉妬してる。
友達なんて少なくてもいいんだけど、勝手に慕われてるのとかめちゃくちゃ気分いいだろうな。
「ほら、今点決めた!やばいかっこいい!」
女の子たちが立ち上がって拍手しているのをよそに、私の視線はキヨとグータッチしている牛沢くんに釘付けだった。
さっきまで着ていたジャージは脱いでいて、ズボンの裾も膝くらいまで捲ってる。
いつもの黒縁の眼鏡も外してて、
いや、それはさ、ずるいじゃん。
「かっこいい」
誰にも聞こえないくらいの小さな声でそうつぶやいた。
_____
159人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゃゅ(プロフ) - いちご丸さん» ありがとうございますめっちゃ嬉しいです!頑張ります!(^-^) (9月15日 1時) (レス) id: fbf309b419 (このIDを非表示/違反報告)
いちご丸 - めっちゃ好きです!頑張ってください (9月14日 21時) (レス) @page1 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゃゅ | 作成日時:2023年8月30日 0時