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「メロンクリームソーダで〜す!」




私が頼んだメロンクリームソーダ。
体に悪そうな緑色の液体の上には小さなバニラアイスが乗っている。




「生クリーム絞りますね〜」




持ってきてくれた子が、生クリームをぐるぐると渦巻き状に絞ってくれる。
これが"黒猫カフェ"の醍醐味なんだけど、正直恥ずかしい。
クラスメイト相手にも真面目に接客しているこの子には拍手を送りたい。


そういえば牛沢くんが頼んだオムライスも、ケチャップで好きな文字を書いてもらえるはず。
うわ、なんか、可愛い格好した可愛い子にそんなことされるの見てられないな……。




「お待たせしました〜オムライスです!」

「ありがと。あと、ケチャップ置いといてくれない?」

「え…?あぁ、うん。ごゆっくりどうぞ〜」




メイドの子は牛沢くんの要求を察したのか、すぐに戻って行った。
あれ、なんか嫌な予感?




「お願い!Aちゃん」

「えぇー無理無理、なんで私が」

「じゃあさっきの子にやってもらおっかな〜」




牛沢くんは意地悪な笑みを浮かべる。
そんな顔されたらもう私に逃げ場はない。




「で、なんて書けばいいの」

「任せるよ、文字でも絵でも」




うーん、絵でいいなら猫とか描いときゃいいでしょ?
メイドじゃないのにこんなことさせられてるのが恥ずかしくて、急いで簡単に猫を描く。
ちょっと潰れちゃったけどいいでしょ。
でもこれじゃ牛沢くんの期待に応えられてない気もするし……ハートでも描いとくか。




「おぉ、上手い」

「私に何やらせてんのよ」

「ほんとはメイド役やってほしかったんだよ。だから満足!昨日は超可愛いメイド姿も見れたし」

「なっ……!」

「いただきまーす」




今日の牛沢くん、なんか……なんかずるい!完全に振り回されてる!
こっちはこんな反応してんのに、呑気に食べてるし。




「飲まないの?アイス溶けるよ」

「分かってる。そっちこそ、私が描いたの容赦なくぐちゃぐちゃにして食べてる」

「ごめん、ケチャップは均等にしたい派で……あ、Aちゃんも一口食べる?」

「えっ!?」

「飲み物だけじゃきついっしょ」




一口分のオムライスを掬ったスプーンを私の口元目掛けて差し出してくる。
やっぱりなんか今日の牛沢くん絶対におかしい、中身が違うんじゃないの?




「いい、お腹空いてない」

「え、でもさっき結構空いてるって…」

「あーあーうるさい!いらない!」







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設定タグ:実況者 , 牛沢,キヨ,TOP4 , レトルト,ガッチマン   
作品ジャンル:恋愛
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ゃゅ(プロフ) - いちご丸さん» ありがとうございますめっちゃ嬉しいです!頑張ります!(^-^) (9月15日 1時) (レス) id: fbf309b419 (このIDを非表示/違反報告)
いちご丸 - めっちゃ好きです!頑張ってください (9月14日 21時) (レス) @page1 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゃゅ | 作成日時:2023年8月30日 0時

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