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「これでいいやろ」
「いや、こっちでしょ」
「え〜なんかそれはおばちゃんが営んでる喫茶店って感じするわ」
「はぁー？そっちシンプルすぎて微妙だろ」
「てかこんなん男二人で決めたってしゃーないやろ！せっかく女の子いるんやし、決めてもらお」
「え、私？」
二人の目線が急に私に向いたもんだから、驚いて一歩下がってしまう。
私は「俺も行く」という言葉に変に期待していたのだろう。
もっと三人でわいわいしながら行けるのだと思ってた。
けど違った、牛沢くんとレトルトのデートに私が着いてきたみたいになっている。
まぁ私が三人でわいわいなんて柄じゃないからそれでいいんだけど。
「うーん、私もそういうの分かんないからね」
「それでも俺らよりは分かるで絶対」
「どれとどれ？」
「これか、これ」と言って牛沢くんが差し出してきたのは真っ白な無地のものと緑と赤のチェック柄のもの。
二人がどっちを選んだのかは会話を聞いてなかったから分からないけど、どう考えても前者を選ぶ以外の択がない。
「こっちでしょ」
「やんなぁ！Aちゃんやっぱ分かってるわ〜」
「え！？まじか」
「牛沢くんセンスないね」
「Aちゃんからのストレート悪口はきちー」
そう言って笑う牛沢くんの瞳には私が映っていて、ずっと他の子を映さないでほしいと思ってしまうくらいには私の気持ちは膨らんでいた。
「じゃあこれレジ持ってくか」
「あー！うっしーいた！ねぇこれでいいー？」
うん、と頷こうとしたその時、クラスの女の子の高くて大きい声がその場を支配した。
隣では「また来た」というレトルトの呆れた呟きも聞こえた。
「見えねぇよ」
「じゃこっち来て〜」
黙って彼女たちの方に向かう牛沢くんの後ろ姿が、ただ寂しかった。
他の子と喋るだけでこんなにも辛いんだし、私ってとんだメンヘラ女じゃん。
「まぁでも、うっしーはあの子らのことなんとも思ってないやろし、あの子らもそうやと思うで」
「心読んだ？」
「あんまり暗い顔するから読んじゃったわ」
「なんか、恥ずかしいんだよね。自分がこんなに重たい人間だってこと」
「うーん……まぁでも恋愛ってそんなもんちゃう？好きな人の好きな人になりたいのは当然やん！」
そうだよ、私はただ、
牛沢くんの特別になりたい。
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ゃゅ(プロフ) - いちご丸さん» ありがとうございますめっちゃ嬉しいです！頑張ります！(^-^) (9月15日 1時) (
レス) id: fbf309b419 (このIDを非表示/違反報告)
いちご丸 - めっちゃ好きです！頑張ってください (9月14日 21時) (レス) @page1 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゃゅ | 作成日時：2023年8月30日 0時
