ルフィの仲間は優しい ページ8
「ふがぁッ！？」
ゾロは状況を把握して私の胸元を掴んだ。
「んだテメェ！俺になんか恨みでもあんのかコラ！？」
私はクスクスと笑う。
『だってゾロの寝顔見てたら腹立ったんだもん』
そう言ってゾロの手をパチッと弾いて離れる。
「腹立つってお前なァ…」
ゾロは頭をかいて欠伸をする。
私は再び浮かび上がり、高いところに座る。
ゾロで遊んで目も覚めたので再び船の周りを見張る。
「A！そろそろ交代の時間だぜェ！」
しばらく経ってフランキーが船の中から出てきた。
『はーい』
高台から降りてフランキーに飛び乗る。
「あん？俺が怖ぇんじゃなかったのか？」
私はフランキーの坊主頭をジョリジョリと触る。
『いや別に…怖いっていうか、、、…まぁでも、上に乗っちゃえば怖くないから！』
そう言いながらフランキーの肩に座り直す。
「ふーん、ま、オメェがいいならいいさ」
フランキーは見渡しやすい所へ行って辺りを見渡す。
フランキーの肩の上が思ったより安定していて居心地が良く、ぼーっとしてると後ろから落ちてしまった。
そこをフランキーがキャッチしてそのままおんぶする。
「おいおい、大丈夫かァ？」
『昼寝の時間だ！』
私がそう言うと、フランキーはやれやれと言っておんぶしたまま歩き出した。
まるで子守りされてる気分だ。
『悪くないぞよ』
「何様だオメェ」
『んふふ』
やっぱルフィが選ぶ仲間なだけあって優しいなぁ。
そう思いながら眠りにつく。
「……い！うぉい！起きろA！」
遠くから聞こえるゾロの声で目が覚める。
目をこすってぼんやりした視界をハッキリさせる。
どうやら寝ている間にベンチに移動させたみたいだ。
船にゾロは居らず、船の下を見ると、ゾロとその近くに大量の海賊たちが倒れていた。
『え？倒したの？私起きる必要あった？』
ゾロは海賊たちを親指でくいっくいっと指さす。
「こいつら邪魔だから海にでも捨てといてくれ」
『な！そんな事のために私を使おうとしないでくれる！？何事かと思って損したわ！この…方向音痴のアホ剣士！』
ゾロの眉間にシワが寄り、青筋が立つのが見えた。
「んだと！？」
ゾロの目がギラッとする。
『〜〜っ！！！………顔面凶悪犯！』
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作者名：ぐろこ | 作成日時：2023年3月10日 2時
