楽しい楽しい共同作業 ページ12
店員に聞いたりして材料を集める。
『これで全部かな』
商品は不思議な風船に入れられとても軽い。
治安はちょっと悪いけど、目新しい物が多くてついつい目移りしてしまう。
『っと、早く戻ろっと』
人目のつかない所まで歩き、ふわりと飛ぶ。
船に着いてフランキーに材料を渡した時にチラリと見える設計図。
『ねぇこれ』
「んぁ？分かるか？オメェらの新しいベッドだぜ」
そこにはとてもゴツいデザインのベッドが描かれていた。
『これナミ怒るんじゃない？』
私がそう言うと、そうか？と首を傾げる。
『ほら、もっとシンプルなのでいいんだよ。普通でいいんだよ』
「普通でいいだァ？ダメに決まってんだろ！俺が作るからには最高傑作を作らねぇとなぁ？」
なんて言えばいいんだろう。
『フランキー、これ女子部屋に置くんだよ？男目線であれこれしちゃうとさぁ？ね？』
なんとかフランキーを諭す。
「つっても俺に女のあれこれは理解できねぇしなァ」
フランキーがそう言うので、試しに紙にベッドの絵を描いてみる。
『個人的にだけど、こういうのならいいと思うんだ』
オシャレめに曲線を描き、落ち着きつつ上品さも感じられるヘッドボードを描きあげる。
「！！A！オメェ中々上手いじゃねぇか！」
なるほどな？と顎に手を当てるフランキー。
フランキーが設計図に私の描いた部分を描き写す。
「女の事は女に聞くのが1番だな！」
そう言って笑うフランキー。
そのまま隣に椅子を持ってきて座る。
フランキーの設計図を見つつ、あれを付けたらどうだ、これって付けられないのか、等、いろいろ議論していく。
そしてようやく完成した夢のベッー･･･
「ちょっと、Aまだ帰ってきてないんだけど知ら……」
ナミが部屋に入ってくる。
あ、やべ、忘れてた。
「…………あんたずっとここにいたの？」
恐る恐る頷く。
はぁ〜〜〜〜〜〜〜〜っと、深い溜息をつくナミ。
思わず体がビクッと跳ねる。
『……すみませんでした』
ナミは私に近付いてデコピンを食らわす。
「帰ったなら一言くらい言いなさい！」
あ、服の仕分け手伝わなかった事は怒ってないんだ。
『はぁ〜い…』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 22人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぐろこ | 作成日時：2023年3月10日 2時
