19.遠まわり ページ19
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「ただいまぁー」
母『最近帰るの遅いじゃない。テスト近いんじゃないの？』
「やーってるよーーー」
帰りが遅いのは、普通電車に乗って、あの駅で降りているから。
あの人がいつあそこに現れるのか分からないから、寄れる日は寄ってる。
これで行ってない日にいたりしたら最悪だなぁ…。
あの日以来、会えてない。
一回会っただけなのに、一回歌声を聴いただけなのに、
また会いたい、聴きたいって思っている。
いついるのか分かればこんなことしなくて済むのにって思いながらも、
普通電車に乗って、あの場所まで行って、肩を落として帰ってきている。
はたから見たら本当に笑われてもおかしくない。確実に笑われるに決まっている。
「ほんっとなにやってんだろ…」
ソファに身を沈めたままぼやく。
母「え？」
「なんでもなーい」
正直言って…キツい。
いないと分かっていても、あんなこと言われたら。
行って確認しないと気が済まない。
さすがに道だって覚えた。むしろ近道まで知った。
母「ごはんまで勉強しなさいよ」
「うーん」
部屋に行って机の前に座っても、持ったペンは動かない。
「そろそろ会えてもよくない？」
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Mare(プロフ) - とても心に残るようなお話で、とても面白かったです。更新停止されている様ですが、続きが気になってしまい、感想を書かせていただきました。無理なさらず、がんばってください！ (2018年8月25日 23時) (
レス) id: 4b7fd3f8d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽ。 | 作成日時：2018年3月7日 18時
