18.気まぐれ ページ18
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──いつでも話聞くからね
二人には、言っていないことがある。
歌っている場所。それとわたしが今日もそこへ行こうとしていること。
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わたしはずるいのかもしれない。
偶然出会ったことをいいことに、距離を縮めたがっている。自分勝手だって自分でも分かっている。
だから、歌声も聞こえなかったのに、今日も会えるかな、なんて思ってあの場所に向かっている。
会えたらいい。会えればいい。あの場所にいるかもしれない。
──俺、気まぐれだから
案の上、この前いた場所に姿は無かった。
…やっぱりいないよね。
あの人の言った通り、ガッカリしている自分が悔しい。
一人ぽつんと川を眺める。
こんなとこでなにやってんだろ、わたし。
もう夜だし。かーえろ。
いないなら、もうここに用はない。
そう思って、足早に家へ帰った。
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Mare(プロフ) - とても心に残るようなお話で、とても面白かったです。更新停止されている様ですが、続きが気になってしまい、感想を書かせていただきました。無理なさらず、がんばってください! (2018年8月25日 23時) (レス) id: 4b7fd3f8d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽ。 | 作成日時:2018年3月7日 18時