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心地良いBGM
穏やかな緑
微かに香る芳しい花の香り
時折響く、グラスの音
今日も五人はグラスを合わせ、笑い合い、言葉を紡ぐ
「そういえば」
ふと、思い出したように櫻井が言った
「事件の後、よくこのカクテルが出てくるね
美味いけど、なんて言うの？」
微かにグラスを傾けて中身を照明で照らしながら、櫻井が相葉に問い掛けた
カウンタースツールに腰を下ろして大野と雑談をしていた相葉が振り返り、嬉しそうに笑った
「やっと聞いてくれた」
くすくすと小さく笑いながら、相葉は立ち上がり、カウンター裏へと流れるように身体を滑り込ませた
「初めて出した時、説明なかったもんね」
大野がカクテルを眺めながら言った
氷の多く入ったグラスの中は微かな黄金色を含み、浮かべられているミントの葉がその色をより美しく際立たせていた
「これは、アメリカでは夏の代名詞のようなカクテル、『ミントジュレップ』…
レース会場でよく飲まれている、結構メジャーなカクテルです」
「俺とニノのやつ、色が違う」
松本がそう言いながら二宮のグラスを手に取り、口に含んだ
「やっぱ、味違う」
嬉しそうにそう言う松本は、自分のグラスに持ち替えてまた口に含み、「こっちがいい」と笑った
「松潤のは砂糖無しなんだ
代わりにリキュールで甘さを出してる」
「美味い」
そう言いながら櫻井とグラスを交換し合う松本を見て、相葉と二宮は顔を見合わせて笑った
隣に座った相葉とグラスを合わせ、カクテルを喉へ滑らせる
バーボンのほのかな甘みとミントの爽やかな香りが口内に広がり、疲れを癒し、心を静めてくれるようだった
「『ジュレップ』とは苦い薬を服用する為の水を意味します」
大人しくなった松本、櫻井
カウンターからソファへ移動して来た大野
真っ直ぐな瞳で見つめてくる二宮
大切な仲間の姿を見渡しながら、相葉は言った
「人生、美味い水だけじゃ無い
苦い水も、泥も、時には毒さえも吸う時がある
それでも、時は流れ、日々は変わる」
例え地獄に在ろうとも
例え孤独に在ろうとも
生きうる限り
諦めない限り
希望を持つ限り
無限に広がる未来
ミントジュレップ…『明日への希望』
地獄の中でも『人』を捨てなかった青年は、目の前に在る四つの希望を見つめ、心の底から笑った
ミントジュレップ
最終章 〜明日への希望〜 fin
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crow - Finalの相葉ちゃんに大興奮！！ 色々な名言が生まれたイイお話でした。 (11月21日 0時) (
レス) @page17 id: 437ea3d9a6 (このIDを非表示/違反報告)
crow - Finalの相葉ちゃんに大興奮 (2023年4月24日 0時) (レス) @page18 id: 437ea3d9a6 (このIDを非表示/違反報告)
エリン(プロフ) - ちぇろさん» ちぇろ様、コメントありがとうございます！一気に読んでいただいたと言う事で、感激です…！番外編の方もどうぞ宜しくお願い致します。 (2021年3月6日 22時) (レス) id: befc5e26fa (このIDを非表示/違反報告)
エリン(プロフ) - 櫻宮さん» 櫻宮様、ここまでお付き合い下さりありがとうございました！櫻宮様のコメントに何度励まされた事か…！ありがとうございました！ (2021年3月6日 22時) (レス) id: befc5e26fa (このIDを非表示/違反報告)
ちぇろ(プロフ) - おすすめに出てきたことをきっかけに読ませていただきました。ここまで一気に読み切り、楽しませていただきました。ありがとうございます。大好きです！番外編も楽しみに読ませていただきます。 (2021年3月3日 17時) (レス) id: 84d56b057b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エリン | 作成日時：2020年9月19日 11時
