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Nside
その空気が伝わったのか、潤くんと翔さんも顔を上げて二人を見て、困惑したように眉を寄せた
しかし、その空気を断ち切るように相葉は大野さんから視線をずらし、カクテルを持って俺たちのいるテーブルへ歩み寄ってきた
「本日はスコーピオンです」
そう言ってコースターの上に置かれたグラスは、レモンが縁に飾られた、黄色の美しいカクテルだった
「スコーピオンはジュースのように甘く飲みやすいものですが、そのアルコール度数ゆえ、後からサソリの毒のように効いてくる…
それがスコーピオンの名前の由来です」
相葉の、微笑みながら流れてくる言葉に誘われるようにカクテルを一口含むと、思っていた程の甘さは無かった
柑橘のサッパリとした風味が鼻を抜けて、爽やかな酸味の中に微かに含まれる果物本来の甘さが口にふわっと広がった
自身でも気付いていなかった身体の疲れが軽くなり、店内の照明が明るくなったかのように感じた
隣に座る潤くんも、ほっと吐息を吐きながら微かに頬を緩ませた
「ああ、美味いわ」
大野さんが思わずと言った風に呟くと、ぱっと相葉の顔が輝いた
「甘過ぎません？」
「めちゃめちゃ丁度良い」
良かったと肩を撫で下ろす相葉を見つめる大野さんの眼差しは柔らかく、とても先ほど睨み合っていた二人だとは思えなかった
本当に、相葉の作るカクテルは魔法のようだ
「スコーピオンの名前の由来は先程話した通りですが、実はもう一つ別の説があるんですよ」
「別の説？」
「ええ」
相葉は自分用にと持ってきたサイドチェアに腰掛けると、自分のスコーピオンを持ち上げて照明にかざした
オレンジを微かに混ぜたような美しい黄色が光を通し、まるで宝石のようだった
「スコーピオンとはサソリ…つまりさそり座を表しています
11月の誕生石であるトパーズの黄金色をイメージして作られたのではないか、という説です」
そこまで語った相葉はスコーピオンを口に含み、軽くグラスを傾けた
「トパーズはギリシャ語で"探し求める"を意味します
真実がどこに、どの様な形であろうと、探し求めるのが人間というものです
私からのエールという事で受け取って下さい」
ふんわりと笑った相葉に俺は三宅の言葉など捨て去って、しばらくの間見惚れていた
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櫻宮 - もちろんです！！楽しみ！！ (2020年7月11日 13時) (
レス) id: 95d5f07b44 (このIDを非表示/違反報告)
エリン(プロフ) - 櫻宮さん» コメントありがとうございます！相葉と二宮の関係がはっきりするのはもう少し先になるかと思います。ご想像とは違う形になるかも知れませんが、今後の展開も楽しんで頂けたら幸いです (2020年4月11日 23時) (レス) id: c94e130b17 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - 相葉ちゃんとにのちゃんは昔から仲が良かったのかな？という勝手な妄想を膨らましてる櫻宮です。お話がどんどん急展開してきましたね。凄く続きが読みたくてうずうずしてます！ (2020年4月11日 12時) (レス) id: 95d5f07b44 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - もちろんです！彼の存在が吉と出るか凶と出るか。楽しみです！！ (2020年3月18日 12時) (レス) id: 95d5f07b44 (このIDを非表示/違反報告)
エリン(プロフ) - 櫻宮さん» とっても嬉しいお言葉を送って下さり、ありがとうございます！その様な風に評価をして下さる方がいらっしゃると思うと感激です…！これからも更新は遅いですが、よろしくお願い致します (2020年3月17日 21時) (レス) id: c94e130b17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エリン | 作成日時：2020年1月19日 21時
