救われないんだし、 ページ48
※生殖行為に救われる:主人公視点
私には好きな人が居る。
とても、大好きな人。
可愛くて、かっこよくて、なんて言葉で片付く程の好意ではない。
それだけだったらとっくに諦めている。
でも可愛いのは認める。
今も、
「あっあっ、Aちゃ、俺もう、」
「ん、いいよ」
「あっ、」
我慢出来ないのと切なさを合わせた表情が、これまた可愛くて悶える。
彼は、いつも絶頂を迎える時に私に報告してくる。
夢の時間は、もう終わり。
「Aちゃん、この後は彼氏と会うの？」
「うん、そうだよー」
「…そっか」
私には恋人がいる。
…という嘘を彼に付いている。
以前、ヤキモチをやかせようと「私、今好きな人いるんだ」と、軽い気持ちで言った。
そしたら、「そうなんだ、俺も彼女いるんだ」と、軽く言われた。
ショックだった。
反応も取れなかった。
としみつくんは、彼女と性行為をしたことが無いらしい。
「試しに私でシてみる？」
なんてビッチくさい発言をした。
もう嫌われてもいい、彼女がいるんだったらいいや、なんて感情メーター振り切った。
そう思っていたら「…うん、Aちゃんとシたい」と、まさかのOKを頂いた。
それからこの関係が続いている。
この、性だけの関係。
「としみつくんもこの後彼女と会うんでしょ？」
「…うん」
会うんだ、私とシた後に普通に彼女と会うんだ。
そっか、そうなんだ、へぇ、だよね、そうだよね、そっちが本命だもんね。
ジワリと涙腺が緩みそうになった瞬間、腰に抱き付かれた。
「…珍しいじゃん、どうしたの」
「んー今日はくっつきたい気分なの」
「こんなに暑いのに？」
「うるさいな、くっつきたいの」
お願いだからそんなこと言うの、やめてよ。
バレるのが怖いから鬱陶しそうに反応する。
本当は、抱き返したい。
本当は、抱き付きたい。
本当は、好きだって言いたい。
けど、それは絶対に言ってはいけない。
そしたら、この関係が終わってしまう。
いくら好きだったとは言え、好きな人が居ると嘘を付いた上に、あんな発言して、本当にもう、最低最悪女以外の言葉が浮かんでこない。
どんどん削れていく。
自分の気持ちがどんどん擦り減っている気がする。
助けて。
回された手の温もりに再び涙腺が緩んできた。
***
両方想いっていうね
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107(プロフ) - しがないウオタミさん» 赤わーいです！続編がこんなに遅くなってしまって申し訳ないです。 (2018年11月1日 22時) (
レス) id: 1080c52a3c (このIDを非表示/違反報告)
107(プロフ) - 〇したさん» 遅くなってしまって申し訳ありません、やっと続編が出来ました！ (2018年11月1日 22時) (レス) id: 1080c52a3c (このIDを非表示/違反報告)
しがないウオタミ(プロフ) - お星様赤色おめでとう御座います！続編とても楽しみにしています！頑張って下さい！ (2018年1月10日 23時) (レス) id: 2a9287a38a (このIDを非表示/違反報告)
〇した(プロフ) - わーい！記念の100票目取れました！続編楽しみです！更新頑張ってください！ (2017年12月28日 4時) (レス) id: 098190420b (このIDを非表示/違反報告)
107(プロフ) - たちょらーさん» 報告ありがとうございます！直ちに編集しておきますね！ (2017年12月15日 19時) (レス) id: 1080c52a3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：107 | 作成日時：2017年12月3日 17時
