悶えるんだし、 ページ46
※本編とは無関係
カンカン、と外からアパートの階段を上がって来る音が聞こえる
彼女だ、絶対間違いない。
確信してしばらくした後、ガチガチャと家の鍵が回されドアが開いた。
「ただい、ってうぉお…ビックリした」
「おかえり、A」
待ちきれなくて玄関扉前で体育座りしながら待機。
そしたら予想以上に驚かれた。
「なんかあったの？」
「ううん、階段上がって来る音がしたからAかなぁと思って」
「そう」
反応が冷たいように見えるけど、彼女にとってはこれが普通だ。
というか普段、外で他の人と話してる時は自分を明るく見せようと頑張る。
『そのまま素を出すと冷たいと思われるから、暗いのはおかしいことらしいから、頑張って表情作って明るくしてる』
出会ってあからさまに無理に笑っている時に突っ込んだら言われた言葉。
今でもはっきり覚えている。
その日から彼女は、俺の前だけ無理に笑わないようになった。
無表情でも、一番に心を許されているような感じがして嬉しかった。
だから、この無機質な感じが彼女の一番の素なのだ。
俺にしか見せない素。
「今日もお疲れ様」
「ありがとう、今日は特に疲れた」
「うんうん、こっちおいで」
とぼとぼと俺の隣に座る彼女。
確かに疲労が口から出ていると言っても過言ではない程、今日は疲れてる表情をしてるな。
「あのさー」
「何、ってウヒェア！？」
「…雄叫び上げてどうしたの」
だだだだって、あのAが、Aが。
俺の膝を枕変わりにしてる。
初膝枕状態。
滅多にAは、甘えてこない。
というか、甘えてくる時は、甘えようと思って甘えていない。
俺からしたら結構タチ悪いよ。
だって急に来るんだもの。
そりゃ叫びたくもなるわ。
「もう遅い時間だからシーッね」
「うん分かった！シーッする！」
シーッてその言い方何だよ、可愛いな。
ポーズを付けながら言うなよ、余計可愛く見えるわ。
「手で顔押さえてどうした？鼻でも痒い？」
「…悶絶」
「何それ、変なの」
その言葉発した後、フッとAが笑った。
もう一度説明しよう。
Aは、俺の前だと無機質な表情が９割だ。
だから笑う時は、本当に心の底から笑っている証拠だ。
作り物じゃない、愛想笑いじゃない、本当の笑顔。
「ねぇねぇ」
「何」
「もっかい笑って」
「え、私笑った？」
「…んへへ」
「何だよ気持ち悪いな」
その返しにドュヘヘと再び僕は、笑った。
***
クーデレな彼女
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107(プロフ) - しがないウオタミさん» 赤わーいです！続編がこんなに遅くなってしまって申し訳ないです。 (2018年11月1日 22時) (
レス) id: 1080c52a3c (このIDを非表示/違反報告)
107(プロフ) - 〇したさん» 遅くなってしまって申し訳ありません、やっと続編が出来ました！ (2018年11月1日 22時) (レス) id: 1080c52a3c (このIDを非表示/違反報告)
しがないウオタミ(プロフ) - お星様赤色おめでとう御座います！続編とても楽しみにしています！頑張って下さい！ (2018年1月10日 23時) (レス) id: 2a9287a38a (このIDを非表示/違反報告)
〇した(プロフ) - わーい！記念の100票目取れました！続編楽しみです！更新頑張ってください！ (2017年12月28日 4時) (レス) id: 098190420b (このIDを非表示/違反報告)
107(プロフ) - たちょらーさん» 報告ありがとうございます！直ちに編集しておきますね！ (2017年12月15日 19時) (レス) id: 1080c52a3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：107 | 作成日時：2017年12月3日 17時
