犬なんだし、 ページ5
「あれ、としみつ少し模様変えした？」
「バレた？」
「てか、配線増えた？」
「バレた？」
「バレた？しか言ってないな」
「バレた？」
目の前の脱力系男と付き合って数年、結婚して数ヶ月。
だるんだるんのパーカーを着てコントローラーを構えている。
「今日も一勝負する？」
「いいよ、手加減しないよ」
「それいつもじゃん」
「俺、A以外の女の子には手加減するよ」
「異性の友達居ないくせに強がるなって、こっちが悲しくなるわ」
カチャカチャと操作する。
画面が中々切り替わらない。
よし、この隙に…と思い、肩に頭乗せようとしたら回避された。
「何で避けるの」
「…くっつきたくない」
うわ、ストレートに拒否されて落ち込む。
もう一回乗せようとしたらまた避けられるし。
その後もロード中に腕組みや抱き付こうとしたら避けられた。
ショックだったけど、段々イラ付いてきたので意を決して聞いてみた。
「ねぇ、何で今日そんなに避けるの」
「…」
「黙秘権無いからね」
「えーないの？」
「はよ答えろ」
首根っこを掴んでジっと見る。
第三者が見たら完全に私が悪役みたいじゃないか。
「だってAが珍しくスカートだからさ、」
「うん、」
「チラチラ太もも見えてさ、」
「ん？」
「…工 口くて集中出来ないんだもん」
「んん！？」
表情変わってないのにそんなこと思ってたんか。
途端に目の前の小動物みたいな彼氏が愛おしくなり、頭を撫でる。
「よーしよし」
「もー俺犬じゃないもん」
「可愛いよーみつ男可愛いよー」
「むー…」
悔しそうな顔をしてるのを見てしめしめと笑っていたら視界が逆転した。
天井、そしてさっきとは違うＳっ気のある顔をしてる彼氏。
「ん？これは？」
「いいじゃん、ちょっと付き合ってよ」
「ちょっとね」
「…まぁ、ちょっとじゃないけど」
「んっ、なんか言った？」
「なーんでもない」
ぺろぺろ首筋を舐められた。
荒々しい呼吸が色気たっぷりでドキドキしてきた。
「本当に犬みたい」
「こんなやらしい犬、やだ？」
「…」
「黙秘権、無いから」
「っひゃあ！？」
急に乗っかって来て重くなり、今度は視界が、というか０cmの距離になっていた。
「やらしくなるのはAの前だけだもん」
「ストップ、ストップ」
「ストップしなーい」
ゲームオーバー画面とソファーでイチャコラするリア充。
まだまだ休日は終わらない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 299人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
107(プロフ) - しがないウオタミさん» 赤わーいです！続編がこんなに遅くなってしまって申し訳ないです。 (2018年11月1日 22時) (
レス) id: 1080c52a3c (このIDを非表示/違反報告)
107(プロフ) - 〇したさん» 遅くなってしまって申し訳ありません、やっと続編が出来ました！ (2018年11月1日 22時) (レス) id: 1080c52a3c (このIDを非表示/違反報告)
しがないウオタミ(プロフ) - お星様赤色おめでとう御座います！続編とても楽しみにしています！頑張って下さい！ (2018年1月10日 23時) (レス) id: 2a9287a38a (このIDを非表示/違反報告)
〇した(プロフ) - わーい！記念の100票目取れました！続編楽しみです！更新頑張ってください！ (2017年12月28日 4時) (レス) id: 098190420b (このIDを非表示/違反報告)
107(プロフ) - たちょらーさん» 報告ありがとうございます！直ちに編集しておきますね！ (2017年12月15日 19時) (レス) id: 1080c52a3c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：107 | 作成日時：2017年12月3日 17時
