風邪なんだし、 ページ34
早朝にピコピコとゲーム音がするこのリビングに、ブーという受信音が鳴った。
送り主は、A。
こんな時間にどうしたんだろう。
内容を確認すると、たった一行。
『ねつでたすけて』
それだけだった。
必死に打ったんだろうな。
一つの文で状況と報告混ざり合わせる程、ダル気に送ったんだろうな。
「ったく、ほんとうにもう」
そんなにひどくないんだろうと思いながらも心のどこかで心配している自分。
ゲームを中断して家を出る自分。
Aの部屋の前に着くと、扉が開いていた。
「開けっ放しとか襲ってくださいって言ってるようなもんじゃん」
一人なのに思わず呟く。
これだからあの子は。
ほんと放っておけないわ。
部屋に入ると電気も何も付いていない。
物音一つしない。
「Aー？」
彼女の名前を呼ぶと向こうから苦しそうな声で、返事をするA。
寝床の方へ行くと思っていたよりも苦しそうで、俺ビックリしたよ。
「としみ、」
名前言い切れないくらい辛いのか。
「熱、測った？」
「ん、」
「何度だった？」
「38.5だった、ごめんね、移しちゃうかも」
「ごめんねって呼び出したのはAでしょうが」
移さないでよ、撮影出来なくなっちゃうから。
うそうそ。
俺に移して早く元気になって。
そんな会話をしたらAの顔が茹でタコみたいに赤くなった。
「俺、そこのコンビニで何か買ってくるよ」
「あ、ゼリー食べたい」
「はいよ、じゃあ大人しく待ってなさいな」
「うん、分かった」
「あと俺が居ない時は、絶対に玄関扉ドアの鍵を閉めること！」
Aに夜這いしていいのは、俺だけなんだから。
見知らぬ男が侵入していたと考えるとゾっとするわ。
はいはい、じゃあ行ってらっしゃいなんて嗄れ声が後ろから聞こえた。
それすらも愛おしい。
多分、いやかなり重症だわ、俺。
ニヤけ顔で靴を履く。
不謹慎だけど、彼女の弱っている所を見れるのはいいもんだな。
バタン、と扉を閉めて厳重に鍵をかけた。
***
安定の風邪ネタ書いてなかったわ
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107(プロフ) - しがないウオタミさん» 赤わーいです！続編がこんなに遅くなってしまって申し訳ないです。 (2018年11月1日 22時) (
レス) id: 1080c52a3c (このIDを非表示/違反報告)
107(プロフ) - 〇したさん» 遅くなってしまって申し訳ありません、やっと続編が出来ました！ (2018年11月1日 22時) (レス) id: 1080c52a3c (このIDを非表示/違反報告)
しがないウオタミ(プロフ) - お星様赤色おめでとう御座います！続編とても楽しみにしています！頑張って下さい！ (2018年1月10日 23時) (レス) id: 2a9287a38a (このIDを非表示/違反報告)
〇した(プロフ) - わーい！記念の100票目取れました！続編楽しみです！更新頑張ってください！ (2017年12月28日 4時) (レス) id: 098190420b (このIDを非表示/違反報告)
107(プロフ) - たちょらーさん» 報告ありがとうございます！直ちに編集しておきますね！ (2017年12月15日 19時) (レス) id: 1080c52a3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：107 | 作成日時：2017年12月3日 17時
