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計画止まり / Ryo ページ6

…しまった。

私は、今ホームセンターに来てる。
アクセが増えてきたので、専用の棚を作ることにした。

次々と気になる棚に目を付けて行ったが、果たしてこれを完成させることが出来るのか?
手に取った棚の一部を見つめる。

もはや出来ないのに店まで来たのは、やらかしに近い。

…そういえば、中学生の技術の授業で一人だけ椅子完成しなかったっけ。

完成した椅子にみんな座る中、ほぼ空気椅子で乗り切ったっけ。
早く鐘鳴らない、なんて強く思ってたな。

ああもう、なんでこういう嫌な思い出まで蘇るのか。

頭を抱え、唸っていると突然ぽんっと肩を叩かれた。


「お、やっぱりAだ」
「りょうくん!」

スラリとした長い脚に白い歯の人物は、東海オンエアの自称普通の人ことりょうくんだった。


「Aの車あったから予感はしてたけど」
「びっくりした」
「珍しいね、ここに来るの」
「棚作ろうと思ったんだけど、」
「ど?」
「その、」
「あ、組み立てるの苦手系か」
「そうなの」

りょうくんの手元を見ると、何も持っていなかった。
お店に来たばかりなのかな。


「俺、手伝おうか?」
「え、ほんと!?」
「うん、即興で作っちゃう」
「やば、神」

神ことりょうくんに荷物を持つのも手伝ってもらった。
私の家に着き、お目当ての棚を携帯で調べた。


「ところで、どんなん作るん」
「これを作りたいんだけど、」
「どれどれ」
「…どう?」
「あぁ、確かにAには難しいかもね」
「でしょ!」

善は急げ。
作業開始。

そして、開始して一分後に「え、待って待って待って」と、突っ込まれた。


「どうしたの」
「どうしたのじゃないよ、卍の棚でも作るんかよ」
「色によっては、凄いお寺感でそうだね」
「卍が良ければ卍にするけど」
「いやいやいやいやいや」
「めっちゃ否定するじゃん」
「そりゃめっちゃ否定するよ」

その後も苦戦しながら組み立てを進めた。
後半は、「フレー!フレー!」と、りょうくんの周りをうろうろしてた。


「これで、完成」
「わーい!りょうくんありがと!」

上を見たり下を見たり、棚の完成を身に染みている。
染みているっていっても、やったのほとんどりょうくんだけども。


「あれ、アクセ飾らんの?」
「夜のお楽しみにする」
「お、キャス配信期待してるわ」
「おっしゃ任せろ」

後ろで控えているアクセたちがキラリと光った。









***

椅子完成しなかったのは実話

ヘンゼルはお菓子の家を食べてしまった / Tetsuya & Toshimitsu & Mushimegane→←幼馴染同士の戯言 / Tetsuya



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107(プロフ) - かのんさん» ありがとうございます!このコメントを見て自分ワクワクしてきました! (2017年10月21日 23時) (レス) id: 1080c52a3c (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - 毎日の楽しみでこの作品読んでました!続編見て見たいです(^^) (2017年10月21日 23時) (レス) id: 4547495416 (このIDを非表示/違反報告)
107(プロフ) - Ma-chinさん» ありがとうございます!このコメントが私の励みになります! (2017年10月21日 23時) (レス) id: 1080c52a3c (このIDを非表示/違反報告)
Ma-chin(プロフ) - 大好きな小説です!!!続編見たいです! (2017年10月21日 22時) (レス) id: a22175d5dc (このIDを非表示/違反報告)
107(プロフ) - 如月梦【ゆめ】さん» ありがとありがとうございます!たまにうんちくぶっこみたくなります( ^)o(^ ) (2017年8月6日 21時) (レス) id: 1080c52a3c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:107 | 作成日時:2017年7月19日 22時

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