君臨ビースト！ ２ ページ32
『ッ！！』
臨戦態勢を取ると､その人はお構い無しに僕の身体を嗅ぎ始めた｡
『なッ！！何してるんですか!?』
一体何がしたいのか混乱していると､その人は嗅ぐのをやめた｡
???｢……はっ｡本当にちっとも魔力の匂いがしねぇ｡
…でも魔力とは別の､俺が今まで嗅いだ事のねぇ匂いをしてやがる｡お前､何者だ?｣
そう言って､その人はまるで獲物を狙う百獣の王のような目で僕を睨んできた｡
グリム｢うっ､なんだかわからないけど､コイツに睨まれると背中の毛がゾワゾワするんだゾ!｣
睨まれて怯えるグリムが僕の背中に身を潜める｡
???｢このレオナ様の尻尾を踏んでおいて何もナシって､そりゃねぇだろ?
気持ち良く寝てたところを起こされて気分が悪いんだ｡歯の1本も置いていけよ｡｣
『……｡』
グリム｢A､早くずらかるんだゾ!｣
???｢レオナさーん?｣
グリムが僕の背中の服をクイッと引っ張っていると､また別の声が遠くから聞こえてきた｡
レオナ｢……あ?｣
???｢あ!もーやっぱりここに居た!探すのチョー大変だったっスからね!｣
植物の茂みから現れたのは､遠くから聞こえてきた声の主であろう生徒だった｡
その生徒も耳と尻尾をしていた｡
レオナ｢はぁ……うるせぇのが来た｡｣
???｢レオナさん､ただでさえダブってんスから｡
これ以上留年したら､来年はオレと同級生ッスよ?｣
レオナ｢あー､うるせぇな｡キャンキャン言うんじゃねぇよ､ラギー｡｣
ラギー｢オレだって言いたかないッス!
よもー､やれば出来るのになんでやんないスかぁ｡
ほら､行くッスよ!｣
ラギーという名前らしい生徒が植物園から出ようとその人の背中を押していた｡
レオナ｢チッ……｡今度俺の縄張りに入る時には気を付けろよ｡草食動物ども｡｣
そう言うと､2人は植物園を後にした｡
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三日月 - まだ(# ﾟДﾟ) (2020年7月4日 21時) (
レス) id: 4d4917b86c (このIDを非表示/違反報告)
画で卵(プロフ) - 浅草さん» 浅草さん!ありがとうございます!(涙)頑張って更新続けます!本当にありがとうございます!! (2020年6月28日 22時) (レス) id: 16faf254b9 (このIDを非表示/違反報告)
浅草(プロフ) - この作品がとても好きです！！更新頑張ってください！！ (2020年6月28日 22時) (レス) id: 9d7ae72698 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：画で卵 | 作成日時：2020年6月28日 16時
