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第13話 乱暴な少女 ページ18

深い緑色の鎧の騎士の後に続き 城の外にある大きな門をくぐる
その先には 継ぎ接ぎの化け物が街の人達を襲っていた。

それを 横目に ある一角を抜けると雰囲気が変わった。
奥から 冷たく どす黒い風が吹いてくる その瞬間ゾッとする悪寒が全身を支配する。


シャオン「いったい何なのよもう!!」


甲高い声で我に返る
先程まで感じていた 禍々しい空気はなく、そこは普通の路地。

その路地の先にはまだ年端も行かないような 少女がいた。キッとつり上がった眦、ショートヘアの黒髪。

第一印象は、普通 。将来はきっと美人になるであろう。

そんなことじゃなく この娘は何か危険なのだ。俺の全てが近づくなと叫んでいる。

バルト「おや、お嬢さんどうしたのです?」

が、とりあえず逃げるわけにもいかないので挨拶をしてみる。

シャオン「フン!」

彼女は俺の姿を一目みた瞬間、おじいちゃんとそっくりの鼻息を一つ。
腕を組んで仁王立ちして、明らかに見下した態度だ。

シャオン「見…ろさ……で…」

パァン!

バルト「……え?」

いきなりだった。
お嬢様はいきなり手を振り上げて俺の頬を張ったのだ。

バルト「何故殴るんです?!」

シャオン「だから 見下ろさないでって言ってるでしょ!!」

バルト「なるほど」


張られた頬が熱を持ってヒリヒリしてくる。
痛い……。
第二印象は、乱暴。


バルト「じゃあ、殴り返しますね」

シャオン「はぁ?!」

返事を待たずに、頬を張り替えした。
ベチン っとあまりよくない音がした。


バルト「これで人に殴られる気持ちが…」


わかりましたか、と言おうとした俺の視界に、髪を逆立てて拳を振り上げる少女の姿があった。

気を抜いた 瞬間、殴られ よろめいた所に足を掛けられ 胸を蹴られて、転ばされた。

あっという間にマウントポジションを取られ 気づいたら、膝で両腕を封じられていた。


シャオン「誰に手を挙げたか 後悔させてやるわ」


そう言うと 近くに落ちていた 剣を拾い上げ 俺めがけて振り下ろす 目を瞑り覚悟を決めた瞬間 ガキンッ という音がした。


ヒデオ「あーあ…気に入ってたんだけどな この剣」


声の正体は青の剣士
先程の衝撃で 刃がこぼれたようだ。


俺を襲った少女は もうその場にはいなかった。

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作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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龍尾(プロフ) - めっちゃ楽しいから続きが気になる (2018年10月28日 21時) (レス) id: ea4ac1e525 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たけぴよ。 x他1人 | 作成日時:2017年4月7日 21時

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