守護狼～GUARDIAN～ (ページ12)

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phase11 ページ12

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金ちゃんには全員一致で禁酒が言い渡された

エイノットは有無を言わせず、金ちゃんをヘソ天にし肉球を撮影しだした

この実体のないぷに球にどんな能力が？と興味深々

ジタバタ四肢を動かし抵抗してもお構いなし

そしてそんなエイノットを止める人間も誰一人いない

さすが最強無比の用心棒組織と恐れられるROWDY SHOGUN

バケシシだろうが憑きモンだろうが怖いもの知らず

今後のシャーロックの監視計画を確認し、それに伴いAの警護計画も見直した

「ルプス、お前は他の警護に行かないか？」

「は？」

「いや、少しお前らしくないと思ってな

　あの怪盗に対しても、あのお嬢さんに対しても… 」

いつも冷静な男が感情的になる

リーダーとしてハデスはその点を危惧していた

「ゴエモンもそう思うだろ？」

「 …可憐だ」

「は？」

「あっ、ゴ、ゴホン！」

かみ合わないリーダー二人の会話

ため息をつきながらルプスは答えた

「私情は入れていない

　実際、さっきの場合は彼女は危険だったし」

「そうかな？僕が担当してもいいですよ」

Aを送り届けたリュカが戻って来た

なぜか着ていた紅い上着がない

「上着どうした？」

「お嬢さんに着せました

　さすがに男だらけのなか、夜着一枚で歩かせられませんよ

　ルプスさん、気づいていましたか？」

「っ！…いや」

寝起きのまま、金ちゃんを追いかけたのだろう

着替える間もなく

リュカに言われ、あの地下で己の意識が怪盗に向かっていたのを気づかされる

「そういう部分、お気を付けてって言ったでしょ」

「 … 」

何も言い返せないルプスの代わりにキサラギが口を開いた

「 Aさんは護衛者の交代を願い出ていません

　我々が勝手に進めてよい話ではないですね

　かのマダムはルプスさんとベイリーさんを指名したわけですから」

「そうさね

　大きな失態を犯したわけじゃない

　ルプスはあの娘と怪盗の接触を間一髪防いださあ」

グスクも同調する

「わかった、今のままでいこう」

ハデスも納得したようだ

ただ、ルプスにはある疑問が湧いた

リュカはなぜこんなにも自分に突っかかってくるのだろうと

　

*