守護狼～GUARDIAN～ (ページ11)

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phase10 ページ11

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「あ"あ"～！！

　誰だよ？俺の電子プロテクト突破した奴はっ」

バタバタ地下に駆け付けた男達のなかで真っ先に声を上げたのはエイノット

「なぜ誰も地下にいなかったんだ？」

「扉も部屋もプロテクトを掛けた

　監視カメラも異常があればすぐ警告アラームが作動する

　昨夜は怪盗を捕まえた祝いだ

　皆呑みたいだろうから、俺が見張りを解かせたんだ」

ルプスの問いに答えたのはリーダーのハデスだった

そう、捕まえた直後は扉の前に数人いた

「そんな甘い奴じゃない！戦った俺が一番知ってる」

一瞬たりとも退かず相対したルプスとシャーロック

サシで決着がつかなかったことを思い出し、表情に悔しさが滲む

「ルプスさん、大きな声はそこまでです。お嬢さんが脅えています」

リュカの声で我に返ったルプス

振り向くと掴んだ小さな手が、己の拳のなかで震えている

「すみません、恐がらせてしまって」

ルプスの謝罪に驚いたように顔を上げ、目が合ったとたんうつむいてしまった

今の状態を作った原因が自分にあると感じて、どうしたら良いのか分からないのだろう

「僕が部屋まで送りますよ」

ルプスからAの手を離し、己の手にのせる

さあと出口へ促し歩き初めて数歩

後ろから憑いて？こようとした金ちゃんにリュカが言い放った

「金ちゃん、あなたはこれから事情聴取です」

【 !! 】

金ちゃんの足が止まり、屈強な男達が周りを取り囲む

「監視カメラに映ってましたよ」

「父ちゃんの肉球って鍵になるんだなあ」

リュカとベイリーの言葉に耳がショボンと垂れて後ずさり

「ふふ、その肉球ぜひコピーしたいですね」

【 !! 】

前門の用心棒・後門の怪盗

獅子の金ちゃんは兎のようにおとなしくなった

「戯言言うな。あとは任せていいな？」

「はい、俺とエイノットで更に強化しますよ」

「 …だな、おい金ちゃん、その肉球見せろ」

ルプスの問いにキューブとエイノットが答え、

見張りを数人残し、全員が3階のオフィスに戻って行った

金ちゃんはルプスが連行する

「なぜあの人を連れて行った？」

問いにそっぽを向く金の獅子

「あんたはAさんを護る獣なんだろ？」

無反応

「癇に障る」

同意とばかりに尾を振りだす

馬が合わない・気が合わない・反りが合わない

同族嫌悪

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