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phase1 ページ2

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「 ありがとう、坊や達

  おかげでブッラクダイアモンドは守られたわ

  報酬は…そうね、小切手にするわ

  明日来てくれるかしら?

  知略家のあなたと、バーで活躍した二人でね 」



キサラギは疑問に思った

電子マネーが主流の今、わざわざ(・・・・)アナログな方法をマダムは選んだのだ

しかも、わざわざ(・・・・)受取人まで指名して

その真意を量ってみる

隣ではグスクも怪訝そうにマダムを見つめている

おそらく自分と同じことを考えているのだろう



「 再び会う口実を作られたみたいですね 」

「 そんなことしなくても、呼ばれればいつでも会いにくるさあ 」



ROWDY SHOGUNの拠点に戻るヘリのなか、“ 再会の口実” 以外の真意を量りかねていたキサラギとグスク



「 次の依頼っすかね? 」



ヘリを操縦しながらエイ・ノットが口をはさむ

それならリーダーを指名すればいいわけで



「 ああ、ぐちゃぐちゃ考えるのは性に合わないさあ

  どうせ、明日にはわかるんだし、この話はここまで!
 
  任せたよ、キサラギ 」

「 私ですか? グスクさんは? 」

「 俺はマダムに指名されてないからな

  クライアントの意向に背くことはできないさあ 」

「 あの二人と私…少し気が重いですね 」
 


ニセモノの夜空を見上げながらのキサラギのつぶやき

六本木のネオンを見下ろしながらついたグスクのため息

二つともヘリのプロペラ音にかき消されていった





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作者名:姫保 | 作成日時:2021年7月29日 10時

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