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「 ありがとう、坊や達
おかげでブッラクダイアモンドは守られたわ
報酬は…そうね、小切手にするわ
明日来てくれるかしら?
知略家のあなたと、バーで活躍した二人でね 」
キサラギは疑問に思った
電子マネーが主流の今、
しかも、
その真意を量ってみる
隣ではグスクも怪訝そうにマダムを見つめている
おそらく自分と同じことを考えているのだろう
「 再び会う口実を作られたみたいですね 」
「 そんなことしなくても、呼ばれればいつでも会いにくるさあ 」
ROWDY SHOGUNの拠点に戻るヘリのなか、“ 再会の口実” 以外の真意を量りかねていたキサラギとグスク
「 次の依頼っすかね? 」
ヘリを操縦しながらエイ・ノットが口をはさむ
それならリーダーを指名すればいいわけで
「 ああ、ぐちゃぐちゃ考えるのは性に合わないさあ
どうせ、明日にはわかるんだし、この話はここまで!
任せたよ、キサラギ 」
「 私ですか? グスクさんは? 」
「 俺はマダムに指名されてないからな
クライアントの意向に背くことはできないさあ 」
「 あの二人と私…少し気が重いですね 」
ニセモノの夜空を見上げながらのキサラギのつぶやき
六本木のネオンを見下ろしながらついたグスクのため息
二つともヘリのプロペラ音にかき消されていった
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作者名:姫保 | 作成日時:2021年7月29日 10時