リーダーの時間(4) ページ10
種目が進むにつれ、戦いもヒートアップする。
そんな中、磯貝くんは浮かない顔をして、殺せんせーに話しかけた。
「殺せんせー、なんだかんだ言って浅野はすごいやつだよ。俺なんて、とても及ばないんじゃ…」
「そうですねぇ。いくら君が万能でも、社会に出ればより優れたものはいます。彼のようにね」
「どうしよう。俺のせいで皆が痛めつけられたら…雪目がE組からいなくなったら…」
「でもね、仲間を率いて戦う力。その点では浅野くんをも上回れます。それは君の人徳です。」
優しい声で話す殺せんせーは、磯貝くんにハチマキを巻く。
「よし！皆、いつも通り殺る気でいくぞ！」
「「「おぉ！」」」
青空の下、勇敢な彼らの雄叫びは響いた。
*
棒倒しが始まろうと、全員が整列する。その中にはガタイや風格があまりにも違う人物が数名いて、皆は不審がっていた。
「なお、文化交流のためA組には留学生が参加します」
建前上は文化交流のため、本音は完膚なきまでにE組を叩きつぶす、っていう意思が丸見えだ。
勝つよりも潰す、という魂胆が見えた私は外野席から学秀を軽く睨む。
「Aちゃん、ちょっと殺気立ってるよ！」
『っ！ごめんごめん』
隣で一緒に見ていたカエデちゃんからそう言われ、深呼吸をして落ち着かせる。
「にしても、渚達大丈夫かなぁ…」
『ほんと、カルマも変な挑発とかしないでほしいわ。見てるこっちがヒヤヒヤするもん』
雑談をしていると、皆が指定の位置に着いていく。
E組は全員が防御態勢に入り、誰一人として攻める者はいなかった。
その様子を見た学秀は指示を出し、留学生の一人が突っ込んでくる。それを止めようと、村松くんと吉田くんが前に出るもあえなく弾き飛ばされる。
「まず2人！客席までふっ飛ばした！」
私達は息を呑み、皆を見ていた。
「亀みたいに守ってないで攻めたらどうだ。と言っても通じないか」
「いーんだよこれで御託はいいから攻めたら？」
何やら、カルマが英語で話をしている。
ほんとにやばい挑発するのだけはやめてよね。
カルマが話し終えた途端、飛び込んでくる留学生。
あぁ、言わんこっちゃない。
「今だ皆！作戦、触手！！」
磯貝くんのその声で、皆が守備を解いて相手に飛び乗る。
そのまま堀部くんは棒の上に乗り、A組を棒で抑え込む。
そして学秀の指示で、両サイドから敵が攻めてくる。
「よしっ！攻撃部隊！作戦、粘液！」
磯貝くんの指示も負けじと響いた。
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れれれ(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます！おかげさまでやる気が出ました！笑 ゆっくり更新になると思いますが、これからもぜひご愛読ください！ (4月24日 7時) (
レス) @page7 id: 9952432436 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - 続き楽しみにしてます (3月24日 11時) (レス) id: 3fe3017824 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れれれ | 作成日時：2023年12月24日 0時
