31*学園祭の時間 ページ42
ピコンッと、スマホの通知音が響く。
『ん、学秀からだ…なんだろ』
「浅野くんから？」
今日は休日。カルマの家でまったりしていた。
ちょうど、昼寝から目が覚めた頃、連絡が入ってきた。
"Aの好きな地下アイドル、なんて名前だ？"
『？急にどうしたんだろ…"大車輪だよ"…っと』
器用にも、素早いフリック入力をして、LINEを送信する。隣では、カルマが不思議そうな顔をしながらも、寝ぼけ眼でぽーっと天井を見つめていた。
スマホの画面では、すぐに既読がついて、ポンッと軽い音がする。
"分かった。ありがとう。"
"前に、動員を増やすためのイベントがある、みたいなことを言っていなかったか？"
"招待のことかな？オタクが新規客を連れてきたら、その分、そのオタクにご褒美が入るシステム！
50人連れてきたら1分動画撮影、100人連れてきたら楽屋案内とか…"
"あと、最近では対バン式で動員数稼ぐ方法もあるよ！"
"対バン？"
"複数のグループがタイテごとにパフォーマンスすること！簡単に言えば、フェスみたいな感じかな…
対バンの時に動員数勝負やるときあって、優勝したグループは既存曲のMV作れる権利が与えられたり、新曲もらえたり…グループにとってもオタクにとっても嬉しいサービスになるかな！"
"招待に関しては、チケット代は運営と会場に入るし、そこで新規客がチェキ撮れば、運営とチェキバックでアイドルにもお金入るよ〜。だから招待は、運営とオタクが嬉しいサービスって感じ"
長々と文字をうち、LINEの吹き出しの緑が画面を覆い尽くしたところで、カルマが一言。
「浅野くん、何で急にそんなこと聞いてきたんだろうね」
『ね！まさか地下ドルデビューしちゃうのかな？』
「理事長が許さなくね？」
『それは言えてる！』
そしてまた、ピコンっと通知音か響くと、
"わかった、ありがとう"
というLINEの後に、"礼を言おう"と書かれたスタンプが送られてきた。
『なんだったんだろうね』
「さあ？今日の夕飯、どうする？」
『今日は〜…』
*
次の日、学校では学園祭の模擬店を決めていた。
椚ヶ丘の学園祭は大規模で、将来の就活にも役に立つということで、ビジネスの手腕を奮う生徒も多数いる。それだけにメディアに取り上げられることもある、そんな学園祭だ。
「本校舎じゃやたら盛り上がってるらしいぜ、今度の学園祭」
「勝てないまでも、E組が何かやるんじゃないかって」
そして、収益は可視化され、校内に貼り出されるのだ。
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れれれ(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます！おかげさまでやる気が出ました！笑 ゆっくり更新になると思いますが、これからもぜひご愛読ください！ (4月24日 7時) (
レス) @page7 id: 9952432436 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - 続き楽しみにしてます (3月24日 11時) (レス) id: 3fe3017824 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れれれ | 作成日時：2023年12月24日 0時
