30*2周目の時間 ページ38
殺せんせーの暗殺まで残り4ヶ月となった、11月。
私達の手元には、"進路希望調査"と書かれた紙が握りしめられていた。
「なーにあのタコ…本当に進路相談なんてやってんの？」
「ビッチ先生…」
「普通の服だ…」
教室に入るなり、いつもと雰囲気の違うビッチ先生に皆が戸惑う。
白のタートルニットにロングスカート。前髪なんかも作って、ポニーテールをしていた。
『可愛い…』
つい、うっとりとした声が出てしまう。
やっぱり、私達の先生はすごく綺麗だ。
「そう、普通の安物。普通の世界に合わせてやっただけじゃないの。何よ…やっぱりもっと露出が欲しいわけ？」
「いや…隠したことでエ ロに凄みが！！」
「ある意味成長した…！」
思春期男子だなぁなんて思っていると、前から賑やかな声が聞こえ、席を立つ。
「これ書いたの中村さんでしょ！なんで勝手に人の進路歪めてんの！」
「君には男の仕事は似合わんよ」
『なに面白そうなことしてんの？見せてよ〜！』
潮田くんの進路希望調査を覗き見ると、
志望校 女子高
第一希望職種 ナース
第二希望職種 メイド
と書かれていた。
『莉桜ちゃん分かってないなぁ…やっぱり女装地下アイドルでしょ』
そう言って、第一希望職種を二重線で消して書き直した。
「ちょっ、雪目さんまで…」
『最近のメン地下はレベル高いよ。SNS見たら、これで男の子！？女の子より可愛いじゃんって子いっぱいいるよ〜』
「渚くーん、卒業したらタイとかモロッコに旅行しよ。今はタイが主流だって」
「カルマくんはなんで取ろうとするの…」
カルマは取る手術の紙を両手に持っていた。
それ、常備してんの？
「Aは進路希望何て書いたの？」
『私…？いやぁ…全然書けてないよ』
「はい、Aの紙」
『勝手に渡すな！』
カルマが莉桜ちゃんに紙を渡す。
「なんじゃこりゃ」
『だから言ったでしょ。全然書けてないって』
かさっと音を立てて紙を奪い取る。そこには、
志望校 椚ヶ丘高校
第一希望職種 金持ちになれる仕事
第二希望職種 好き勝手生きる
と書かれていた。
『将来の夢なんて、絶望しながら生きてた私にあるわけないし、志望校も適当でいい。金持ちにさえなれればいいよ〜』
そう言って、私は席に戻った。
『将来ねぇ…』
大人なんて、成り行きでなると思ってる私からしたら、本当にどうでもいいや。
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れれれ(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます！おかげさまでやる気が出ました！笑 ゆっくり更新になると思いますが、これからもぜひご愛読ください！ (4月24日 7時) (
レス) @page7 id: 9952432436 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - 続き楽しみにしてます (3月24日 11時) (レス) id: 3fe3017824 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れれれ | 作成日時：2023年12月24日 0時
