死神の時間・後編(10) ページ36
そう。私もお得意のそのいかさま。
"第4の選択肢"は、置かれている台にあった。
台の側面には、不自然な盛り上がりがあり、それはまるで箱の蓋を連想させる盛り上がりだった。
意識が朦朧とする中、台の側面を触りながら一周すれば…ほらあった。
不自然な木の裂け目。それも、ちょうど鍵が挿し込めそうな大きさの。
私はそれを開けて、晴れて解毒薬を手に入れたのだ。
『まさか、本当の解毒薬がタバコだったなんてね。
解毒方法もタバコとか、まじでヤニカスが考えたのかよ』
朦朧とする中吸わされたタバコには苛立ったものの、不快感や今まで常に持ち合わせていた、気持ちの不安感が払拭された。
過言ではない。生きてきた中で、一番思考がクリアだ。
そして、死神に突きつけている注射を注入しようと力を入れようとすると、烏間先生が先に死神を蹴り飛ばした。
「正直お前に何があったかは分らないし、お前がやろうとしているとは分らない。
しかし、生徒を守るのが俺の役目だ。手は俺が下す」
『烏間先生…』
ポンッと頭に手を置き、私の背後に蹴り飛ばした死神に近づく。
この先生には、本当に敵わないなぁ…。
「覚悟はいいな、死神。俺の大事な生徒と同僚に手を出したんだ。」
「待てっ…僕以外に誰がヤツを殺れると…！」
「スキルなら、うちの教室に全て揃ってる！」
悲痛な死神の叫びを打ち砕くかのような烏間先生の攻撃に倒れる死神。
「殺し屋なんてやめたらどうだ。職安に行けば、そのスキルも役に立つぞ」
*
戦いが終わり、開放された生徒は死神のその姿を見て息を呑む。
「驚異的なスキルを持った男だったが、過信し過ぎていた。」
「影響を与えた者が愚かだったのです。本来もっと正しい道でスキルを使えたはずなのに。」
殺せんせーが全員を諭すように口を開いた。
「人間を生かすも殺すも、周囲の世界と人間次第…か」
「そういうことです。」
ポツリと呟く烏間先生に殺せんせーはそう告げると、潮田くんの頭を撫でる。
「ね？イリーナ先生？」
こそこそと逃げようとするビッチ先生を全員がとり囲う。
「あぁもう、好きなようにすりゃいいわ！
男子は日頃溜まっていた獣欲を！女子は私の美貌への日頃の嫉妬を！思う存分性的な暴力で発散すればいいじゃない！」
「発想が荒んでんなー」
叫ぶビッチ先生の前に寺坂くんが立った。
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れれれ(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます！おかげさまでやる気が出ました！笑 ゆっくり更新になると思いますが、これからもぜひご愛読ください！ (4月24日 7時) (
レス) @page7 id: 9952432436 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - 続き楽しみにしてます (3月24日 11時) (レス) id: 3fe3017824 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れれれ | 作成日時：2023年12月24日 0時
