死神の時間・後編(4) ページ30
「カルマくん、大丈夫？」
雪目が連れ去られ、全員が彼女の心配をしていた。
そんな中で、恋人である赤羽に声をかけたのは潮田と茅野だった。
「ん？あぁ…俺は…平気だよ。Aが抱えてる問題に比べればなんてことない」
「カルマくん、Aちゃんって何を隠してるの…？」
「…それが分かってれば、俺も苦労してないよ」
はぁ、とため息をつき壁にもたれて崩れ落ちる赤羽。
その様子を見ていた中村は殺せんせーを向いた。
「殺せんせー、00チルドレンってなんなの？Aはそれでなんなの？」
「にゅっ…それは…」
「昔、ニュースで00チルドレンっていう単語を聞いたことがあるわ。そんなに悪いものなの？」
中村の言葉に、言葉を続けた片岡。
全員が彼女を知りたい、彼女の抱えているなにかを理解したいと目を向けた。
「前も彼女自身で言っていましたが、それを知ることは彼女の尊厳に大きく関わるはず」
「今、そんなことを言ってる場合じゃねえと思うんだ」
「吉田くん…」
「俺、あいつに溺れたときに助けられた礼、まだちゃんと返せてない」
「私も、修学旅行の時に不良から守ってくれたお礼を返せていないわ」
吉田を筆頭に、皆が彼女に助けられてきたことを思い出す。
「恋愛的な意味じゃねえけど、雪目のことを全員が好いているはずだ。
あいつ、自分には俺らと同じ土俵に立てねえみたいなことをよく言いやがるが、誰もそんなこと思ってねえ。
もし、それがその…なんちゃらチルドレンってやつのせいなら、俺等だって知る権利はあるだろ」
そう言う吉田の言葉に、賛同の言葉が続く。
そして、赤羽は自分の恋人がこんなに皆に受け入れられ、大事な存在になっていることに心が軽くなった。
「先生。誰も雪目さんの秘密を知ったからって、尊厳を傷付けることは絶対にしません。
教えてください。先生の知ってることを」
潮田が殺せんせーに頭を下げると、皆が頭を下げる。
「Aが自分の言いたいタイミングでって思ってたけど、もうそんな悠長な時間は無いよね。教えてよ、殺せんせー」
全員の一番うしろで頭を下げずにそう頼む赤羽。
殺せんせーは一息ついて、口を開いた。
「まず、先生は自分の知っていることを話しますが、それは100%彼女の隠している秘密であるとは保証しきれないことは了承ください。
そして、推測の話はなるべく避けます。
先生がしっていることだけをお話します」
その言葉に全員が頭を上げた。
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れれれ(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます！おかげさまでやる気が出ました！笑 ゆっくり更新になると思いますが、これからもぜひご愛読ください！ (4月24日 7時) (
レス) @page7 id: 9952432436 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - 続き楽しみにしてます (3月24日 11時) (レス) id: 3fe3017824 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れれれ | 作成日時：2023年12月24日 0時
