死神の時間・後編(2) ページ28
殺せんせーは少しの不安を孕みながらも、檻に触れる。
すると、対先生用物質を含んだ檻によって指先はいとも簡単に溶けてしまった。
「私の体は、ついにこれを克服しました！」
「本当ですか！？」
と、言って皆が期待するなか、殺せんせーは檻を舐め始めた。いや、汚。
「あのさぁ、そのペロペロ続けたら全員の首爆破してくよ」
「えぇっ！？そんなぁ！！」
「さて、急ぐか。
今からここに水を流し込む。そうすれば、水圧に押されて君はところてん状にバラバラになる」
その死神の一言に、烏間先生は死神の肩を掴む。
「待て！生徒ごと殺すつもりか！」
「当たり前さ。今更待てない」
「イリーナ！お前はそれを知って」
「プロとして、結果を追い求めた結果よ」
焦る烏間先生とは対照に、ビッチ先生の冷たい言葉が響いた。
そして、しばらく考えた後に烏間先生は口を開いて死神を殴る。
「政府の見解を伝える。28人の命は地球よりも重い。
それでも彼らごと殺すなら、俺が止める」
「烏間先生…！」
「かっこいい！！」
その勇姿に全員が胸をときめかせる。
…でも、私の命なんて…。
縛られた手にグッと力が入る。
すると、死神はなんの前触れもなく部屋を突然に飛び出した。それを追う烏間先生。
「たしかに、烏間は人間離れしているけど、彼はそれ以上。
そこのタコですら簡単に捕まえたのよ」
「ビッチ先生…」
冷たく言い放つビッチ先生の目は、本来のプロの殺し屋としての目、そのものだった。
そして、軽い電子音が鳴り、ビッチ先生は耳元に手を当てる。
「分かった」
そして、そう呟くと銃を片手に持った。
「A…」
ビッチ先生が私の名前を呼ぶ。皆がこっちを向いて、私もビッチ先生に視線を向ける。
「貴方がどう彼と繋がりがあろうがどうでもいいけど、彼、貴方のこともお呼びよ。貴方だけ迎えに行くからついてきなさい」
そう言い、部屋を出たビッチ先生。
恐らく、突き落とした穴から私を迎えに来るのだろう。
「A。俺、今まで聞かないほうがいいと思ってきたけど、Aは何を隠してるわけ？」
カルマがそう聞くと、皆もゆっくり口を開く。
「私も、気になることはいくつもあるわ。
まず、貴方が呼ばれてる00チルドレンって、なんのこと？」
「昔ニュースで何か聞いたことあるけど、どんな内容だったっけ？」
『…それ…は…』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 246人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
れれれ(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます！おかげさまでやる気が出ました！笑 ゆっくり更新になると思いますが、これからもぜひご愛読ください！ (4月24日 7時) (
レス) @page7 id: 9952432436 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - 続き楽しみにしてます (3月24日 11時) (レス) id: 3fe3017824 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：れれれ | 作成日時：2023年12月24日 0時
