ビフォーアフターの時間(2) ページ16
「やめて！騎士カルマ…もう誰も傷つけないで！」
「いやいや姫。この魔物を倒さないと、王国の平和は戻りません」
「最初っから殴るのが目的かよコラ！！」
「すっげぇ…」
磯貝くんの指示のもと、私達はそれぞれ分担を受けた。
今園のステージ上で行われている、カルマ・カエデちゃん・寺坂くん・愛美ちゃんの寸劇も分担の1つだった。
「眠れ魔物よ！！」
「魔法使いのクロロホルムで、魔物は無傷で倒れたのでした」
…ストーリーは変に現実的だが、それでも楽しそうな子供たちにホッとするばかりだった。
他の皆もその個性を生かし、子供たちと遊んだり勉強を教えたり、園の修繕を行ったりしていた。
寸劇が終わり、役者の皆が壇上から戻って来る。
『お疲れ様。騎士カルマ良かったじゃん』
含み笑いをしながら話す私にカルマは素っ頓狂な顔をして言う。
「まあ俺いつでも騎士だし、寺坂殴るためなら何でもするよ」
『寺坂くん可哀想に』
「そう言うAも、この後マジックするんでしょ。いやあ、どこまで皆のこと騙せるかね」
『大丈夫、なかなかイカサマもバレたことないくらいには上手いから』
劇の次の演目は、私のマジックショーだった。
賭博でしてきたイカサマは、マジックにも通ずるものがある。疑い深い大人相手よりも純粋な目で見てくる子供たちを騙せるか、少し興味があったのだ。
そして、舞台は整い壇上に上がる。
『…実は私は、不思議な力が使えちゃうんです。
例えばこの手に持っているコイン…皆もっと近付いて見て。
右手に500円、左手に100円あるよね？』
そう言うと興味津々に近寄ってくる子供たち。
一番前の男の子3人組にコインを触らせて、普通のコインであることを確かめてもらう。
『このコインを握ったら、皆で一緒に3・2・1ってカウントダウンしてくれるかなぁ？いくよ……』
そう言ってゆっくり手を握ると、生徒達まで釘付けになって息を呑む。
そして、狭い園内に響くカウントの声。
『ポンッ！さっきまであったコインが…なんと、チョコレートになっちゃったぁ！？』
ゆっくり手を開くと、そこには硬貨はなく代わりにコインチョコが握られていた。
「えぇ！？なんで！？コインはどこ！？」
「お金がチョコになっちゃったぁ！？」
皆が驚いて、私の周りに寄ってくる。
『そしてそしてなんと…このコインチョコ、もっと増やせちゃうんです』
制服のスカートを持ち上げパッパッと裾を振り上げる。
すると__
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れれれ(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます！おかげさまでやる気が出ました！笑 ゆっくり更新になると思いますが、これからもぜひご愛読ください！ (4月24日 7時) (
レス) @page7 id: 9952432436 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - 続き楽しみにしてます (3月24日 11時) (レス) id: 3fe3017824 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れれれ | 作成日時：2023年12月24日 0時
