カルマとの時間(8) ページ14
『本当にごめんなさい』
事を終え、2人で浴槽に浸かっていた。
私は三角座りをしているカルマの足の間に挟まる形でお風呂に入っていた。
肩には後ろから抱きしめてくるカルマの腕があった。
「何が？」
『学秀のこと反省してるんだけど、こんな形になってしまって…自暴自棄になると飲んじゃうんだよ…』
自己嫌悪から手元で水鉄砲を前に撃ちながらそう話す。
「まあ、酒ありきでAなわけだし。
浅野くんのことは気を付けてくれればいいよ。」
後ろから優しく頭を撫でてくれるカルマの目からは、もう怒りが消えて愛おしさで溢れていた。
『カルマのそういうとこがずるい。好き』
「今日めっちゃファンサしてくれるじゃん。俺も好きだけど」
そう言って、背中をスッとなぞるカルマに声が上ずる。
「思ってたんだけどさぁ、この背中のタトゥー？傷？ってなに？」
無邪気な顔で聞いてくる。私の背中にはタトゥーまで立派なものではない、小さな傷跡があった。
その傷は、下手くそな薔薇の柄をしていた。
『あー…それはまぁ、親だよね。キャバの母親の長い爪とクソな父親のタバコの根性焼きでできたやつ』
そう言いながら、その日のことを思い出し若干の吐き気を催す。
「っ…ごめん。俺はちゃんと大事にするから」
後ろから更に密着して抱きついてくる。
『頼むよ！期待してる！』
そう言って、私達はお風呂から上がった。
*
時刻は既に21時を回っていた。
『てか、お腹すいたでしょ？まじであんな舐め腐った状態で迎えてごめん』
「いいよ、俺なんか買ってこようか？」
『…ふふふ、私を舐めるな！』
「舐めてたのはAだけどね」
『舐め腐ってたのごめん言うたやん！』
若干のコントをしながら、私は手際よくご飯の用意をしていく。
『実は酒飲む前に夕飯作ってたんだよ！肉じゃが得意なんだ！』
「へぇ…意外。Aってあれだよね、得意料理卵かけご飯とか言ってそうだよね」
『ちょっと！？』
食卓には肉じゃがを中心に和食が並べられる。
カルマは驚きを見せつつも、用意が整って食べ始める。
「うん、すっげぇ美味しい」
『ほんと！？良かった…カルマのお母さんのとは比べ物にならないとは思うけど、口にあってくれて良かった』
「Aの料理の方が美味いかも」
『それは言いすぎだよ！』
"新婚生活も楽しみだね"なんて言うカルマに顔を赤くして、ご飯を食べる。
楽しい夜は更けていく。
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れれれ(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます！おかげさまでやる気が出ました！笑 ゆっくり更新になると思いますが、これからもぜひご愛読ください！ (4月24日 7時) (
レス) @page7 id: 9952432436 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - 続き楽しみにしてます (3月24日 11時) (レス) id: 3fe3017824 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れれれ | 作成日時：2023年12月24日 0時
