リーダーの時間(5) ページ11
磯貝くんの指示で走り出す攻撃陣は、いとも簡単にA組に囲まれる。
すると、E組は方向を変え、それを追うようにA組も着いてくる。
「えっ！？おっ、おい」
「なんで全員こっち来んのー！？」
そう。うちの攻撃陣は、客席に向かって行ったのだった。
客席も巧みに使って相手の攻撃をかわしつつ、意識も逸らす。…これが作戦粘液か。
「場外なんてルールは無かった。来なよ。学校全てが戦場だ」
指をクイッと動かしながら何かを話しているカルマ。
またやってやがる…。
そしてしばらくの間、客席で相手をかわす攻撃陣。
「磯貝！そろそろじゃね？」
「あぁ！ここまでは作戦通りだ！」
客席に気を取られてる間に、いつの間にか起きていた村松くんと吉田くんがA組に攻め込む。
「受け身は嫌ってほど習ってるからな！」
「客席まで飛ぶ演技だけが苦労したぜ！」
…なるほど。気を失っていたのも演技だったのか。
上手く作戦がハマっている様子が見えて、私は口角が上がる。
『カエデちゃん、見応えあっておもしろいね』
「うん！」
「逃げるのは終わりだ！全員、音速！」
「「「了解！」」」
客席で暴れまわっていた攻撃陣が一気に敵の陣地に攻め込む。
が、それもむなしくA組トップの学秀によってE組は蹴落とされる。
「君たちごときが僕と同じステージに立つ…蹴り落とされる覚悟はできているんだろうね」
そう言って、何人も蹴落とす学秀。攻撃ができない間に客席からA組は戻りつつあった。
「やばい。詰みかけてる」
『学秀、武術まで完璧だから…個人戦じゃ誰も勝てないんじゃ…』
「いいえ、皆さんしっかり見てください。磯貝くんというリーダーは1人じゃない」
するとその瞬間、残っていた潮田くん達守備部隊も攻撃に参加する。
と、なるとE組の棒を守っているのは竹林くんと寺坂くんだけだ。
「どうやって抑えてるんだ！？あれ！」
「テコの原理さ」
「うぇぇ…？テコ？？」
「テコなのか？」
そしてA組の陣地は混戦状態。誰が振り落とされて誰が怪我しても、相打ちになってもおかしくないだろう。
そんな所から外れていた磯貝くんと堀部くん。
「来い！イトナ！！」
磯貝くんがレシーブのような構えをしつつ、走ってくる堀部くんの台となって上にはじき飛ばす。
そのまま堀部くんは見事に棒に乗り、自身の重み、そして仲間の力によってA組の牙城は崩れ去った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 246人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
れれれ(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます！おかげさまでやる気が出ました！笑 ゆっくり更新になると思いますが、これからもぜひご愛読ください！ (4月24日 7時) (
レス) @page7 id: 9952432436 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - 続き楽しみにしてます (3月24日 11時) (レス) id: 3fe3017824 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：れれれ | 作成日時：2023年12月24日 0時
