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「選率先生…っ！」
選率先生への思わぬ反撃に思わず声を上げてしまう。
微かに選率先生の悲鳴が聞こえた。
選率先生に肉弾戦は無理だ。
加えて足も折られていた。あの状況でまともに応戦できるとは思えない。
それどころか逃げることすら不可能だ。
「やべぇって！あの人最弱なんだろ！？」
「せめて選率先生の個性さえ分かれば何かサポート出来るかもしれない！」
今日の選率先生の挙動を思い返してみる。
なにかヒントがあるかもしれない。
いや、無理だ。あまりにもヒントが少なすぎる！
相澤先生は選率先生しか銃持ちの敵を相手にできないって言っていた。
戦闘活動を取ってない先生でもそれは応戦できるってことだ。
考えろ考えろ…！選率先生はあの銃持ちの敵を倒した時何をしていた？
「先生、こっちに気づいたわ」
「え…！？」
選率先生の、あの蜂蜜のような琥珀色の目が見えた。
彼はその綺麗な顔に驚きを浮かべて、少し思案顔になった。
敵はその様子に気が付かない様子ですっかり喋りこんでいた。
「敵達は先生を囲んで何を話してるんだ？いくら戦闘慣れしてないとはいえ油断し過ぎじゃ…」
「賭けてもいい。あれはどうやって先生を楽しむか話し合ってる」
「峰田ちゃん、その発言は先生にとっても失礼よ」
先生は一体何を考えているんだ？
見ていると先生はこっちに視線を戻した。
顔にはいっぱいの懺悔が浮かんでいた。
そのまま先生は口パクと視線で僕らに何かを伝えようとした。
視線は……あの銃持ちの敵が倒れている方だ。
「待って。先生、何か言ってる」
「ほんとだわ。でも何を言ってるかしら…」
う、う、お、おっ、え、あ。
「銃を取ってや…？
銃って…あの敵が持ってた奴…？」
「あ、ほんとだ」
「銃なんか取って何をするつもりなのかしら、先生」
「そりゃ敵を撃ち殺すんだろ！」
「いや、そんなわけが無い。
選率先生…スケープゴートは本当に戦闘慣れしてないんだ。登場するのは全て救助活動か、後方支援のみ。
そんな彼が銃を扱えるなんて…」
選率先生を取り囲んでいた敵達が、先生の挙動に気づいた。
先生は着ている服の襟を乱暴に掴まれていた。
「先生っ！」
「緑谷ちゃん、早く行動した方が良いかも」
その後、僕達は本当の敵の怖さを知ることになった。
相澤先生が1人の敵にやられるところを見ることによって。
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鯱の助(プロフ) - 京美人に釣られて一気読みしてコロリと落ちました…べらぼうに好きです。だいぶ前の更新で止まっているので旬が過ぎてしまったのかもしれないと思いつつ、読みたいという一心で更新が来るよう祈っています…失礼しました。 (2021年10月25日 3時) (
レス) id: 6ff457e429 (このIDを非表示/違反報告)
セイラ(プロフ) - 主人公が好みすぎて最高です(笑 大変だとは思いますがこれからも頑張ってください！応援しています！！ (2020年4月26日 5時) (レス) id: 5ca5505410 (このIDを非表示/違反報告)
はす(プロフ) - 続きが気になり過ぎて……更新頑張って下さい！！！ (2020年3月30日 0時) (レス) id: ea36bea7ab (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - これをみて下さっていることを祈っています。本当に面白くて、何度も読んでいます。ご事情も色々とあると思いますが、いつか更新を再開してくださると嬉しいです。 (2020年2月11日 11時) (レス) id: 595b98bf42 (このIDを非表示/違反報告)
アイウ - 更新待ってます！無理をしない程度に！できれば早く！(言動の不一致) (2019年9月23日 7時) (レス) id: 5fd2a8746a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひねのみ | 作成日時：2018年11月26日 15時
