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福本「じゃあ…俺そろそろ行くわ、」
大晴がいつから私との別れを望んでいたのかは分からないけれど、これはきっと彼なりに悩んで考えた結果。
今更気持ちが元に戻ることはない。
その事実はハッキリと分かってしまっている。
だけど私の気持ちは青いまま枯れていく。
大晴を好きなままで消えていく。
思い出の中に置いていかれた状態で儚く散っていく。
抱いてしまった恋心を過去として消化しなければならない。
それでも"私はまだ好きやで"とか"別れるなんて言わんといて"とか、甘えるような台詞を口に出せなかったのは心の奥底から大晴を好きだから。
例え自分の思いを握り潰してでも彼の幸せを祈っていたいから。
A「うん…元気でね、」
でも本当は今すぐにでも抱き締めてほしい。
"Aがおったら何もいらん"なんて言ってキスしてほしい。
大晴のことを好きな私を忘れないでほしい。
私を好きだった気持ちも覚えていてほしい。
もう二度と離さず、ずっとずっと傍にいてほしい。
私の何があかんかったん？
それとも他に好きな女の子ができたん？
別れを選んだ理由くらい教えてくれてもええやんか。
こっちから深掘りなんかできるわけないやん。
大晴に嫌われてしまうことが1番怖いんやから。
福本「ん、Aも元気でな」
赤の他人らしいやり取りに目頭が熱くなる。
だけど絶対に泣かないと決めていた私は無理矢理堪えて笑顔を作った。
A「うん、ありがとう」
大晴の背中が遠ざかっていく。
見慣れた道を歩いていく姿を見るのもこれで最後。
A「…大晴！」
思わず呼んだその名を口にするのも最後。
福本「ん？」
振り返った彼の表情に不安が見えた。
A「…忘れんといて、」
福本「えっ？」
A「忘れんといて、私のこと。」
私から伝える最後の本音。
その言葉に困惑する大晴へ向けて再び笑顔を作った。
A「嘘！」
ちゃんと笑えてるかな。
不自然ちゃうかな。
A「ごめんね、」
先程まで見えていた彼の不安が安堵に変わった。
私が泣かなかったことにほっとしたらしい。
福本「ううん、ええよ」
相変わらずの呑気さに呆れて、でもやっぱり愛おしく思った。
そんなところも大好きだったから。
A「…さよなら…」
これは大晴にとってのハッピーエンド。
だけど私にとっては―
Fin
ハッピーエンド/back number
いつかまた会う日まで(S.M)→←私のバッドエンド(F.T)
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ﾋﾟﾝｷ(プロフ) - ふさん» こちらこそ最後までお付き合い頂き、ありがとうございました！またいつか短編集を作りたいと思っているので、是非お楽しみにしていてください☺️ (2023年3月16日 22時) (
レス) id: 9e28345530 (このIDを非表示/違反報告)
ふ - この作品すごく好きなので終わってしまうのは悲しいですが今まで本当に有難う御座いました🥺💓短編集が好きなのでまた作って欲しいなとか思ってます😂主様の作品全部好きなのでまだまだ楽しみにしてます(> <)今までお疲れ様でした😌 (2023年3月15日 18時) (レス) @page50 id: 77b65fcba7 (このIDを非表示/違反報告)
ﾋﾟﾝｷ(プロフ) - ふさん» ありがとうございます！とても嬉しいです😌これからも是非楽しんでください！ (2023年3月5日 17時) (レス) id: 9e28345530 (このIDを非表示/違反報告)
ふ - 主様の作品毎日めっちゃ楽しみにしてます🥺✊🏻いつも胸がキュッとなる物語ばかりで読んでてすごく楽しいです(＞＜) (2023年3月5日 16時) (レス) id: 77b65fcba7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾋﾟﾝｷ | 作成日時：2023年2月7日 21時
