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ねえ、誠也くん。
誠也くんも私のことが好き、
なんて夢みたいなこと起こりませんか？
本当はずっと互いに好きやった、
なんて嘘みたいな真実は存在しませんか？
末澤「お疲れ」
A「あ…お疲れ様です」
収録の合間にセット裏でスマホを眺める誠也くんと目が合った。
末澤「Aって温泉とか行ったりする？」
A「いや、あんまり…」
末澤「あ、そうなん？どっかええとこないかな〜と思って探してたんやけどなかなか見つからんから…」
誰と行くつもりなのかなんて聞けるわけもなくて。
A「そう…なんですね、」
日常の隅っこに私のことをほんの少しだけでも置いてくれたら良いのに。
時々思い出す程度だとしてもオフの日に誘う相手として候補に入れてくれたら良いのに。
後輩としてではなく、"私"という1人の人間を見てくれたら良いのに。
―嗚呼、
やっぱり好き。
ただの片思いなんて嫌。
今にも壊れてしまいそうなこの気持ちを届けたい。
仮にダメだったとしても、その一瞬だけでも意識させたい。
私の中に眠る膨大な切なさや苦しみを伝えたい。
A「…誠也くん」
末澤「ん？」
胸の奥がざわめく。
A「…さっき楽屋で言いかけたことなんですけど、」
末澤「うん」
まともな睡眠は愚か食事すらも喉を通らなくて、
何をされたわけでもないのにネガティブ思考が止まらなくなって、
自分の感情に押し潰されそうになって―
A「…私、」
私は溺れている。
ずっと溺れている。
だけど、私は生きている。
心が痛いくらいに生きている。
どんなに苦しくたってどんなに切なくたってどんなに儚くたって、生きている。
A「私…誠也くんのことが好きです」
スタジオのセット裏で思いを伝えることになるなんて思ってもみなかった。
色気やロマンティックの欠片すらないような場所だけど、私にとっては今しかない瞬間。
A「ずっと…ずっと好きです」
真っ直ぐと向かい合って目力を直に感じる。
A「それだけ…伝えたかった…です」
解き放たれた気持ちは一体どこへ行くのか。
これまで胸に秘めてきた時間はもう返ってこない。
でもやっぱり、
やっぱり私は誠也くんのことが好き。
私は今、あなたに恋をしている。
末澤「俺は―」
Fin
やっぱり好き/CHIHIRO
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ﾋﾟﾝｷ(プロフ) - ふさん» こちらこそ最後までお付き合い頂き、ありがとうございました！またいつか短編集を作りたいと思っているので、是非お楽しみにしていてください☺️ (2023年3月16日 22時) (
レス) id: 9e28345530 (このIDを非表示/違反報告)
ふ - この作品すごく好きなので終わってしまうのは悲しいですが今まで本当に有難う御座いました🥺💓短編集が好きなのでまた作って欲しいなとか思ってます😂主様の作品全部好きなのでまだまだ楽しみにしてます(> <)今までお疲れ様でした😌 (2023年3月15日 18時) (レス) @page50 id: 77b65fcba7 (このIDを非表示/違反報告)
ﾋﾟﾝｷ(プロフ) - ふさん» ありがとうございます！とても嬉しいです😌これからも是非楽しんでください！ (2023年3月5日 17時) (レス) id: 9e28345530 (このIDを非表示/違反報告)
ふ - 主様の作品毎日めっちゃ楽しみにしてます🥺✊🏻いつも胸がキュッとなる物語ばかりで読んでてすごく楽しいです(＞＜) (2023年3月5日 16時) (レス) id: 77b65fcba7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾋﾟﾝｷ | 作成日時：2023年2月7日 21時
