第9話 ページ10
「俺は何もおかしなことは言っていませんよ。だって先程から皆様が何かを探っているようでしたので、そりゃ誰だって何かを疑われたら腹もたちます。」
落ち着いておれが言うと、柱たちは黙った。
御館様も、先程よりも頬が上がっている。
「ふふ、探るようなことをしたのは謝ろう。でも私は本当に君が継子をとったのが嬉しいんだよ。それは信じて欲しい。継子をとったからにはちゃんと責任を持って育てなければいけないよ。」
「……御意。」
「さぁ、気を取り直して柱合会議を始めよう。」
俺が返事をすると何事も無かったかのように御館様は話を切り替えた。
その後、特に何も無く柱合会議は終わった。
柱合会議の内容は那田蜘蛛山で生き残った隊士についてだった。
特に俺には関係があるとは思えない内容だった。
しかし今日の柱合会議での柱たちの視線は本当に痛かった。
元々俺と柱たちとの仲は最悪だ。
俺は特に鬼への恨みはない。
ただ代々弱くはあるが男は鬼狩りになるという家系だっただけ。
他の人達にある復讐心だとかは全くない。
なのに柱になった。それに加え、この呼吸を引き継ごうとしている。
ハッキリ言って俺は、‘嫌われている’。
かと言って好かれる気もない。
前の俺は一人ぽっちが嫌で皆から好かれようと必死だったが、今の俺はそんなことはどうでもいい。
可愛い継子と女中がいるし。
だがもし仮にこの後獪岳が俺の後を継いで柱になったのならこの俺と鬼殺隊の間にある亀裂が間違いなく影響を与える。
俺が獪岳が生きていく事の妨げになるのは嫌だ。
「……さすがにちょっと仲良くしてみようかな。」
何となく呟いた、久しぶりに1人の帰り道だった。
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廣岡唯 - 面白い続きが観たい… (2021年9月4日 14時) (レス) id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
ナギ(プロフ) - 続き楽しみにしてます!!更新頑張ってください!! (2021年1月11日 22時) (レス) id: e1c8a072d5 (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - 続きぃ…続きが…読み…た…い…_(:3」∠)_ (2020年6月25日 2時) (レス) id: a576ecff6a (このIDを非表示/違反報告)
ぜろ - こういう感じの作品…求めてました…ありがとうございます! (2020年5月8日 13時) (レス) id: f998f40160 (このIDを非表示/違反報告)
通りすがり - 尊い・・・尊い・・・素晴らしい。。もう何度読んだか・・続きたのしみにしています! (2020年4月18日 12時) (レス) id: 43beb87d30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:佐藤 | 作成日時:2020年2月11日 13時