第18話 ページ19
あの柄の羽織。
幼い頃毎日のように見ていたあの柄。雷の呼吸の継承権。
この子が霹靂一閃を習得した子。
｢き、君が、、雷、の、｣
我妻隊士が、俺の呼吸の乱れに気付いたようだった。
「えっと、どうしたんですか。」
「あぁいや、なんでもない。そうですか、雷の。君が。俺の使う呼吸は雷の呼吸の派生でして、君は俺の弟弟子？のようなものになりますね。｣
気を取り直して向き合い直し、俺ははっきり返事をした。
すると我妻隊士はたいそう驚いた顔をしていた。
｢え！！！！そうなの！？！？ひぇー、あ！もう1人兄弟子がいるんですけど、知ってますか？｣
嬉しそうに問う。この感じだと獪岳が俺の継子だということを知らなそうだ。
｢ああ、勿論知っていますよ。獪岳、俺の継子です。｣
沈黙。
しばらくすると我妻隊士はまた叫び始めた。
｢えええええええええええええええええ！？！？！？！？ウソウソ！！！！嘘すぎじゃない！？！？そんなわけ！！！え！！！！！！｣
耳を塞ぐと同時に、これは獪岳の嫌いそうな子だと思った。
俺が声をかける前だって俺は弱いだとか死にたくないだとか無理だとか喚き散らしていた。
那田蜘蛛山での活躍を聞く限り、本当は強いのだろう。とても。
だがそれに気付いていないのか自信が無いのか。
できるのにも関わらずそれで自分を下げるような発言をするのは、本当に出来ない人間にとっては殺したくなるほど憎らしい。
それをこの子は分かっていないのだ。
あと単純に獪岳はうるさい子が嫌いだ。
だから嫌いなのだろう。
うちの屋敷は静かだからな。
｢本当ですよ。君は優秀だと聞きました。壱の型をぜひ見てみたいものですね。｣
俺は皮肉を込めてそういった。
俺もこの子は好きではない。かと言って嫌いという訳でもないのだが、少し接触は避けたい。
「まあまあ、行きましょう。柱がいるのは心強いです。」
竈門隊士の言葉で興味がこちらからそれた。ありがたい。
オレの仕事が長引いた時のため今日は恋柱のところにさよを預けた。
しかし俺はさよと遊びたい。
夕方までに終わらせて俺は帰りたいのだ。
｢竈門隊士の言う通りですね、急ぎましょう。皆さんも早く帰りたいでしょう。｣
俺たちは気持ちを切り替え、仕事に取り掛かった。
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廣岡唯 - 面白い続きが観たい… (2021年9月4日 14時) (
レス) id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
ナギ(プロフ) - 続き楽しみにしてます！！更新頑張ってください！！ (2021年1月11日 22時) (レス) id: e1c8a072d5 (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - 続きぃ…続きが…読み…た…い…_(:3｣∠)_ (2020年6月25日 2時) (レス) id: a576ecff6a (このIDを非表示/違反報告)
ぜろ - こういう感じの作品…求めてました…ありがとうございます！ (2020年5月8日 13時) (レス) id: f998f40160 (このIDを非表示/違反報告)
通りすがり - 尊い・・・尊い・・・素晴らしい。。もう何度読んだか・・続きたのしみにしています！ (2020年4月18日 12時) (レス) id: 43beb87d30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐藤 | 作成日時：2020年2月11日 13時
