216話 ー資格ー ページ19
奏side
橋本「みんなを信じるって言っても、そもそもしーちゃんはどうやってこっちに戻ってこれたの？」
白石「それが…」
白石は一連の話を橋本にもする。
橋本「んー。」
橋本は首をひねって考え込む。
奏「これはあくまでも私の予想な。自分の意識の中で記憶を呼び覚まそうとする本来の白石自身が見せた過去の記憶だと思う。」
橋本「つまり、みんなも今その状況下にあるってこと？」
私は黙って頷く。
すると、白石があることに気づく。
白石「ねぇ。まっつんたちの様子おかしくない？」
白石が言うように、松村、西野、桜井、生田、真夏の様子がおかしかった。
橋本「これってまさか…」
私たちは黙ってその様子を見守る。
すると5人が目を覚ます。
西野「うわぁっ！！」
生田「ここって…」
桜井「戻ってこられた…んだよね？」
真夏「うん」
松村「あ…」
すると私と5人の目が合う。
奏「え、あのー…どーもー？」
5人は顔を見合わせて叫ぶ。
松村/西野/生田/桜井/真夏「奏！！！」
私の名を呼びこちらに向かって泣きながら走る。
橋本「…みんな、思い出したんだね。」
白石「よかった」
5人は途中でためらい止まる。
『ごめん！』
奏「え？」
松村「うちら…今まで散々仲間だって言ってたのに…」
西野「奏が助けを求めたのに…」
桜井「今までの全てを否定するようにして…」
生田「大切な仲間を見失ってた。」
真夏「それどころか敵なんて…』
白石「それなら私もだよ。あんなに信頼しろって言ってたのに。ごめん！」
奏「みんな…気にすんなよ！」
私は満面の笑みで返した。
『へ？』
奏「悪いのはみんなじゃないし、つーかみんなだって戻ってきたしな。」
私は橋本に話を振る。
橋本「まぁーね。」
橋本を笑っていた。
桜井「いいの…？」
真夏「奏達にひどいことを…」
奏「なんだよ、許して欲しくないのか？」
西野「そーやないけど…」
生田「奏はそれでいいの…？」
奏「最初からお前らのこと信頼してたからな、どーせ帰ってきてくれるって。」
Vサインをして笑う私とそれを見て笑う橋本に、戸惑う6人。
松村「また…隣に立つ資格をくれるの？」
奏「資格ってなんだよ。仲間だろ？」
白石「…バカぁ！」
白石がそう言うとみんな泣きながら私を抱きしめる。
奏「私はみんなが帰ってくればそれでいいんだよ」
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作者名：乃木坂46御三家神 | 作成日時：2019年3月4日 14時
