209話 ー偽りの絆ー ページ12
奏side
やっとみんなが私のことを思い出してくれた…と思ったのに…なんで、なんで、、、
橋本「待ってよ…みんな。なんで、奏だよ。思い出してよ!」
橋本はなんとかみんなに私のことを思い出させようと叫び続けるが、その声はみんなには届かない。
それどころか…
白石「ななみんこそ、思い出して!その子が今まで未那を苦しめて、今度はななみん達の記憶を操作してこんな事になってるんだよ。」
奏「そんなこと…」
白石「あんたは黙ってて!」
白石は昔のように…いや仲間としての気持ちすらないのだから昔以上に拒絶する。
白石「ななみん。思い出して…」
今度は白石が橋本に訴えかける。
橋本「…」
奏「橋本…」
心配そうに私が彼女に目を向けるが彼女は…
橋本「安心して。奏。私は…私たちはあなたから離れたりしない!」
その言葉を聞いて私は気持ちを吹っ切る。
奏「うん。ごめん!私がこんなんじゃダメだよな!!」
橋本「しーちゃん。ごめん。でも私は…みんなの信じてきた奏を信じる。」
松村「なんでなん。」
橋本「みんなの気持ちもわかるよ。でも同じ分だけ…それ以上に私は奏を信じる。何より私たちの絆は本物だけど、みんなのは偽りの絆だから!!
みんなも薄々気づいてるんじゃないの!?」
彼女はなんの迷いもなく、そう言い切った。
若月「そんなこと…」
衛藤「だって私たちの仲間は…未那なんだよ。」
橋本「本当に?」
白石「…うるさい!そこまで未那を信じないならななみんも敵だ!!」
奏「白石…」
白石「っ!…うるさい!気安く名前を呼ぶな!
あなたは誰?未那に何する気!?」
松村「そうや、うちらはあんたなんて知らん!どっか行って!」
2人の言葉がこんなに刺さるなんて…でもここで止まるわけには行かない。
私を信じてくれる橋本やあの2人のため…それに私のことを信じてなくても…みんなとまた笑いたいから!!
奏「橋本!行くよ!」
私が橋本を呼ぶと彼女は笑って
橋本「うん!」
そして私たちはみんなの隙をついて逃げる。
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作者名:乃木坂46御三家神 | 作成日時:2019年3月4日 14時