114話 ーさよならー ページ16
白石side
奏が部屋を飛び出して、私と真夏は奏を追いかけた。
白石「…」
真冬「あんた、あいつの事情知ってるんだ」
白石「!!…あんた真冬ね」
私は横にいるのが真夏ではないことにすぐ気付いた。
真冬「遅いんだよ。これからまずいことが起きる。
おそらくこれはあいつの母…天音様が起こしたことだ。
だとしたらタイムリミットが来たんだろう」
白石「そんな!だってまだ!」
真冬「さぁな。あの方はいつも気まぐれだからな。
とりあえず急ぐぞ。私もあいつに離れてもらっては困る。
聞かなければいけないことがあるのでな」
それを聞いて少し安心するも、奏のことを考えるとすぐに不安に襲われる。
私たちが奏に追いつくと既に2人は会話を終えていた。
天音「あら、真冬も来たのね」
真冬「天音様…何故今なのですか。」
天音「なんとなくかしら」
本当に気まぐれ…
天音「安心して、もう話はついたわ。ね?奏?」
奏「…はい。母様。」
白石「待って。あんたどこに行くつもりよ。」
彼女は黙ってこちらを向かない。
白石「どこに行くつもりかって聞いてるの!」
奏「今まで世話になったな。あいつらにはよろしく言っといてくれ。」
白石「何言ってんの?私たち今次のシングルの選抜発表を…」
奏「うるさい!そろそろ私を解放してくれないか?お前達にはうんざりだ。
これは私の約束事だ。だから悪いが松村とかにでも伝えておいてくれ。」
真冬「それでいいのか?あんたはそれでいいのか?」
奏「正直乃木坂46にはうんざりだ。こっちの方が都合後良さそうなんでな。
選抜も伊藤とかにでもくれてやれ。私はもう乃木坂46には興味がない。
この2年。世話になった。」
そう言って彼女は小瓶を投げ渡した。
そこには解毒剤と書かれていた。
そして彼女は前へ進んで行く。
真冬「待てよ!」
天音「真冬何してるの?貴方も…」
真冬「すみません、私はまだいけません。」
天音「そう」
白石「奏…」
奏「ありがとな。さよなら」
そう言い奏は目の前から去って行く。
何故か私たちは彼女を止めることができなかった。
それはおそらく彼女の目に映る私たちがあまりにも弱すぎたからなのだろう。
だめ…
白石「だったらなんで悲しい目をするの!?」
奏「!!」
一瞬彼女は足を止める。
だが私の声は彼女には届かずまた歩き出してしまった。
55人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
乃木坂46御三家神(プロフ) - 白野☆飛華さん» コメントありがとうございます!これからも頑張ります! (2018年4月30日 22時) (レス) id: 6381b8a062 (このIDを非表示/違反報告)
白野☆飛華 - すごく面白いです!更新頑張って下さい! (2018年4月30日 16時) (レス) id: ef4579566d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:乃木坂46御三家神 | 作成日時:2018年4月23日 1時