Der geliebte Mensch auf der Welt ２ (ページ8)

今日:10 hit、昨日:37 hit、合計:296,026 hit

・ページ8

〝邪魔せんといて下さいよ〟

そう念を込めて茉耶さんに視線を送るけど…

うわっ、鼻で笑われた…！

『私達そろそろ帰るね』

そう言ったAが、キュッと俺の手を握った。

茉耶さんの背後で握られた手に、紗奈さんと喋ってる茉耶さんは気付いてない…。

ギュッと、Aの小っさい手を握り返した。

茉耶「えー、もう帰るん？山田、A置いてって」

「嫌っす」

紗奈「バカ。Aも山田も明日仕事でしょーが！」

茉耶「えー…」

『ふふ、二人共今日はありがとう。またね』

茉耶「A！またすぐ遊ぼうね！」

紗奈「山田も迎えありがとね。A気をつけて帰るんやで？」

「っす」

『はぁーい。哲人、帰ろう？』

そう言ったAの言葉に、助手席のドアを開けてAが乗り込む時に頭をぶつけない様に左手でガードする。

乗り込んだAの頭を撫でれば、背後から嫌な雰囲気を感じ取った。

ドアを閉めて背後を振り返れば、

茉耶「山田やっさしーい(ﾆﾔﾆﾔ)」

紗奈「ふーん、いつもしてるんや(ﾆﾔﾆﾔ)」

「…なんすか」

茉・紗「「別に～？(ﾆﾔﾆﾔ)」」

さっきのを見た二人の顔…

ニヤニヤしてて…絶対面白がってるやん…！

つい、いつもみたいにAの頭を撫でたのを見られた。

またイジられると思って、二人から逃げる様に運転席側に回ってドアを開けようとした時、

紗奈「山田！…Aね、山田の話してる時凄く幸せそうだった」

茉耶「…悔しいけど、Aがあんな顔するんは山田の事話してる時だけやし。」

紗奈「山田…ありがとね」

茉耶「山田…Aの事、絶対に手離さないでよ」

さっきまでとは違う、真剣な顔をした二人。

「そんなん…絶対に離さないっすよ」

やっと手に入れたんやから…

今更、Aが隣におらんとか考えられへんよ。