Der geliebte Mensch auf der Welt ２ (ページ31)

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この学校の職員室は通常校舎(普通科・スポーツ推薦科)から、特進科のある校舎へ続く共通階段を使わんと行き来できへんようになってて…

まぁこれが、結構めんどくさい。

山野「なぁなぁ！後で自販行こや」

「……ってか、なんでお前らついて来てるん？さっきは手ぇ振っとったやんか」

山野「えー…そりゃもちろん、哲人が寂しいんちゃうかと思って♡」

「…きっしょ」

橋本「…近寄らんで、マジで。」

山野「おいこら、俺も傷つくんやぞ」

はっしーと二人で山野から距離取ったら更にイジけた山野。

山野「つーか、マジで哲人なにしたん？」

「知らん」

橋本「クボ先、別に怒ってなかったで？」

山野「えー、そうなん？なーんや。」

「…おい、なんで残念そうやねん」

山野「え……ち、ちゃうって…！おもろい事あるかななんて考えてへんもん！」

橋本「あーあ、アホや(笑)」

「…じっとしいや」

山野「無理無理無理！ち、ちょっ待って…！」

「３、２、１、０…はい、待った」

山野「ち、ちょっ哲人！それ待ってな……っい、だあ゛あ゛ぁぁぁぁい゛！！」

ジタバタと動き回る山野。

腹を抱えて笑う橋本。

橋本「ぶはっ、くくくくっ…ちょ、はっはっはっ」

山野「～～～～っっっ…！！」

「おー…やばい、めっちゃ綺麗にキマったわ」

想像以上に綺麗にキマったデコピンの威力は山野の涙目が物語っている。

橋本「あっはっはっは！…っ、ぶふっ、ははっ、やばい…！山野のデコ、めっちゃ赤い…っ」

山野「ぅう゛…い゛だい゛…てつとひどい。魔王や」

「なんでやねん(笑)」

橋本「まぁこれで済んで良かったやん(笑)」

山野「あほっ！俺の可愛いおでこ絶対赤なってるやんか～」

橋本「ははっ、マジおもろい」

山野「おもんないわい！」

「…もー、俺先行くで？」

適当に山野をあしらいながら、先に共通階段を下りて行く。

遅なるし、後ろで騒ぐ山野と未だに爆笑してるはっしーは置いてこ。

？「Aっ…！！」

山野・橋本「「哲人…っ！！」」

階段を降りきった所で、いきなり大っきい声で名前を呼ばれて後ろを振り返れば、階段の窓から入る逆光で見えにくいけど……誰か落ちてきてる？

「……あっ…ぶな」

こっちに向かって落ちてくるのを受け身を取って抱きとめれば、ふわっと柔らかい香りが鼻をくすぐった。