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A視点
黄色い歓声の方へと目を向けると、
我らが総統、黒の彼が歩いていた。
彼が人前を歩くなんて珍しい。
なぜなら、変装をしているとはいえ、
人前をあるくとその顔面偏差値により、目立ってしまうからである。
なにより、平日に城下町まで下りてくること自体が珍しい。
彼が城下町にくるのはお祭りなどであるか、仕事のサボりぐらいであろう。
黒の彼を遠目に見つめながら、私には関係ないことだなと思い、
彼に背を向けておばさんがいるお店まで向かう。
『おばさん！こんにちは』
「あら、Aちゃんじゃなぁい。いつもより今日は来るのが早いわねぇ〜」
『今日は家具とかの買いものをしてて、それでです』
「あらまぁ。どんな家具買ったの？」
『アンティークな感じの小物を買いましたね。大型の家具は買ってないです』
「あらそうなのねぇ〜」
『はい、そうですね』
「あら、Aちゃん。今日はお連れ様もつれているのね」
『え？普段通り、誰も連れてませんけど…』
「あら、そうなの？後ろにいる美男のお兄さんは知り合いじゃないの？」
『…え？』
恐る恐る後ろを見ると、
黒の彼が私の真後ろに立っていた。
なるべく平常心を保ちながら、挨拶をする。
『えっと…こ、こんにちは』
gr「あぁ、こんにちはだゾ」
喋り方、変装の恰好、
なりより、嫌というほど聞いているあのバリトンボイス。
そこからどう見ても黒の彼で間違いなかった。
『あ、貴方もお買い物なのですか？』
gr「いや、違うな」
『じゃあ…どうし、て？』
嫌な予感がする。
つい昨日、脳内に聞こえた危険信号が鳴っているような気がする。
ヒア汗が出て、背筋が伸び、顔が青ざめそうなのを必死にこらえながら彼の返答を待った。
gr「お前を探しに来た」
彼はにこやかな顔でそういった。
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gr視点
黄色い歓声に囲まれながら昨日の彼女を探す。
人混みちらりと彼女の影が見えた。
そっと後ろに歩み寄り、彼女の真後ろに立つ。
さっきそこの店員と話していたであろう、彼女は
店員に俺のことを指摘され、恐る恐るこちらを向いた。
『えっと…こ、こんにちは』
怯えるように挨拶をした彼女に
なるべく優しそうな声で挨拶を返す。
目の前にいる彼女は昨日、祭りでみた彼女で間違いはないようだった。
彼女にここへ来た理由を聞かれる。
gr「いや、違うな」
あびたくなかった黄色い歓声をあびながらここに来たのは理由がある。
gr「お前を探しにきた」
そのために今日は城下町まで来たのである。
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スムージー557 - あっ！そうなんですか？！最後まで楽しんで読みます！ (2020年5月14日 8時) (
レス) id: c58783f9b7 (このIDを非表示/違反報告)
いちごもち(プロフ) - スムージー557さん» ありがとうございます！そう言っていただき、誠に嬉しいです。この作品は完結してるので、よければ最後まで見ていただけると嬉しいです。コメントありがとうございます！ (2020年5月10日 23時) (レス) id: d18159012f (このIDを非表示/違反報告)
スムージー557 - 面白かったです！これくらいしか私には言えませんが、更新頑張ってください！ (2020年5月9日 20時) (レス) id: c58783f9b7 (このIDを非表示/違反報告)
いちごもち(プロフ) - めぅみ。さん» ありがとうございます！私的にはご指摘は大歓迎なので、よければこれからもおかしな部分がありましたら、よろしくお願いします！ (2020年4月12日 15時) (レス) id: 974c74a7f8 (このIDを非表示/違反報告)
めぅみ。 - 良かった〜！こういうのは指摘したら怒ったりする作者さんってたまにいるんですよね〜…。やっぱりいい作品を書く人は心が優しいんですね！これからも陰ながら応援してますね！ (2020年4月12日 15時) (レス) id: ac2c3b7cbc (このIDを非表示/違反報告)
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