【文スト】帰宅したら推しがご飯食べてた

episode.24 ページ25

私が覚悟を決めると、私の手首と口元を押さえていた男性と、車に押し込もうとしていた男性が血を吐いて倒れた



「汚い手でAさんに触らないで下さい」



『……ドス君』



ドス君は見たことない程、冷たい目をしていた



ドス君は運転席側へ周り、運転手の頭に触れた


すると、矢張り運転手も倒れた



……この世界でも異能は使えるのか




「……運が悪かったですね。Aさんに手を出さなければ、今日も暖かい寝床で眠れたのに」



『ドス君、何で此処に？』



「尾行していました。貴女が家を出た時からずっと」



『え……？じゃ、じゃあ、私が駅前にいる時も？』



「ええ、離れた場所からずっと見ていました」



"ずっと"の言い方が何処か引っかかる




「却説、僕は向こうで呆然としている彼と話をして来ます」



そう言ってドス君は男子の方へと歩いて行った




ドス君が目の前に立つと、別クラ男子は更に顔を青ざめた



「……貴方がAさんの事を好きだ、といったんですよね？」



「…………はい」



「はは、冗談でしょう。好きなら何故守ろうとしなかったのですか？」




「お、俺は」



「言い訳は求めていません。結局のところ、貴方は自分が一番大事なんです。そんな貴方にAさんの恋人が務まる訳がない」







何を話しているのかは分からないが、男子の顔がどんどん青ざめていっている事だけは分かる




「僕は貴方と違いますから、Aさんの為なら何だって出来ます。何だってです」



「…………」

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