【文スト】帰宅したら推しがご飯食べてた

episode.22 ページ23

私は息切れしていた中、男子に引っ張って貰ってゴールした



「はぁ……ごめんね村中さん。急に連れ出しちゃって」



『ううん！大丈夫だけど。お題何だったの？』




「あ、えっと……」



男子は顔を赤らめて俯いた



どうしたんだろうか



すると、男子は紙を差し出してきた



その紙を開いた





『は……え？』



「っ……あの！俺、村中さんの事が好きです！付き合って下さい！！」




『…………ええ！？』




私はびっくりして、「好きな人♡」と書かれたお題の紙を落とした




何が♡だよ



周りにいる女子達がキャアキャア言っている





これ、公開告白では……？



「あ、急にごめんね。あの、返事はすぐじゃなくて良いから。あ、そうだ！今度の日曜、何処か出掛けない？」



話が早いなこの男子



まだ私何も言ってないんだけど……



でも、ここで断るのも何だかな……



『あ、うん。わかった』




「！良かった。じゃあ一時に駅前ね！」



『うん……』




嗚呼、断れなかった……



正直言うと、この人の事は死ぬほどどうでも良いし、話した記憶がない




彼と話していると、昼食の時間になった



テントに行くと、母が特盛の弁当を開けて待っていた



ドス君も体操座りでちょこんと座っていた



その顔は不機嫌そうだ



『お母さん！ドス君！』



「あらA。さっきの男の子、勇気あるわね」



『そうだね……』




私はそれよりも、私を見るなりより一層不機嫌そうになったドス君が気になった

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