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10話 ページ10

ぱち、と突然目がさめる。
厭な夢を見ていた。

「A殿!目を覚まされたか!」

体が石のように動かないので、目線だけ動かして声の主を探る。

「驚いたぞ!警邏から帰宅すれば、よもや!玄関でそのまま眠っているではないか!」

よく覚えてはいないが、どうやら杏寿郎さんを見送ったあと、そのまま気絶するように眠ってしまったようだ。

「ああ!体を起こす必要はない!怪我もしている!どうかそのままで!」

杏寿郎さんは、起き上がろうとする私を制して、再び布団に寝かせると、乱れた前髪をすこし撫でて整える。

『っ、』

私は、初めて杏寿郎さんに触れられて思わず動揺する。今まで見たことがないような、穏やかな目をしていた。

「A殿には、何も説明せず、伝えず、申し訳ないことをしたと思っている。」

そして、杏寿郎さんは落ち着いた声で言う。早朝なのだろう、ひんやりとした朝の匂いが襖のむこうをひたひたに満たしている。

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やも - 冨岡夢の作品を読んでこちらも拝見させてもらいました。やっぱり文章が綺麗に洗練されていてとても好きです!素敵な作品ありがとうございました。 (2020年5月7日 14時) (レス) id: be623916d5 (このIDを非表示/違反報告)
イトカワ(プロフ) - Rさんさん» コメントありがとうございます〜!変な文章どころかありがたい文章です…今のところ続きは書いてなうのですが、書くことがあればこの小説にリンクでも貼ろうかなと思ってます! (2020年4月15日 21時) (レス) id: 218c4f48c9 (このIDを非表示/違反報告)
Rさん - 完結おめでとうございます!コメントするの初めてなのですが変な文章になってないでしょうか?とても感動しました!続きなどあれば是非教えて下さい!素敵な時間ありがとうございました (2020年4月15日 14時) (レス) id: f96fb724ca (このIDを非表示/違反報告)
イトカワ(プロフ) - 炎さん» 一気読みできるテンポを狙って書いていたので、コメントうれしいです、励みになります!読んでいただいてありがとうございました! (2020年3月30日 15時) (レス) id: f96b77b227 (このIDを非表示/違反報告)
イトカワ(プロフ) - ss好きの923chanさん» ありがとうございますー!読んでいただけて嬉しいです。また思いつけば短編でも書こうかなとは思ってます! (2020年3月30日 15時) (レス) id: f96b77b227 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:イトカワ | 作成日時:2020年3月27日 23時

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