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いくら一般的に美味しそうだからといって、俺は喰種なので人の食べ物を食べることが出来ない

─食べられるのは、人の肉
ただそれだけだ



口に含むだけなら可能だが、人間と違って消化・吸収することはできない
さらに、喰種の感覚ではおぞましい味覚と食感を伴い、その場で吐きたくなるほどのものだ

しかし、そんな事を悟られてはいけないので、俺は食べるふりを続けた
伊達にこれまで人間社会に溶け込んでこなかったわけじゃない
食べるふりなんて慣れている


「!?…店主さん、とても美味しいです…!とろりとした黄身と、とろろがうどんに絡み合ってつるりとしていてとても食べやすく、とっても、とても、美味しいです」

思わず涙が出てしまった、人の食べ物を食べることが出来ないはずなのに

食べられた

「泣くこたねぇよ、大丈夫か?俺のうどんがそんなに美味しいってんなら嬉しいがねぇ」

「はい、ほんとに美味しいです…今まで食べてきた食べ物の中で一番ですよ!!」

俺は何度も美味しい、と伝えながらうどんを食べきった


「店主さん、本当に美味しかったです」

「店主さんなんて呼び方やめろい、俺の名前は(とよ)だ。俺のうどん気に入ってくれて良かったぜ、寝床は提供するから明日からよろしくな。そういや名前はなんて言うんだ?」

「Aです。豊さん、本当にありがとうございます。感謝してもしきれないです」


豊さんに感謝を伝えると、そろそろ今日は店仕舞いだと言うので早速片付けを手伝った
片付けが終わると豊さんは、これから俺がお世話になる家へと案内してくれた
1人になったので、これからの事をどうしようかと考えることにした


大正時代、初め聞いた時は驚いたが、案外俺は順応するのが早いらしい

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25 - 一気に読ませて頂きました!とても面白いです。続編おめでとうございます! (2019年12月9日 17時) (レス) id: 8a05a5b115 (このIDを非表示/違反報告)
わす(プロフ) - 続きいきましたけどまだ形作っただけなので少々お待ちを (2019年12月5日 16時) (レス) id: a4e37fc9fa (このIDを非表示/違反報告)
わす(プロフ) - またちまちま更新していきたいと思います (2019年11月27日 23時) (レス) id: a4e37fc9fa (このIDを非表示/違反報告)
わす(プロフ) - 本誌がやべぇ。 (2019年11月27日 23時) (レス) id: a4e37fc9fa (このIDを非表示/違反報告)
わす(プロフ) - 短気っきーさん» ありがとうございます!更新また再開しましたのでよろしくお願い致します (2019年11月27日 23時) (レス) id: a4e37fc9fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わす | 作成日時:2019年8月22日 15時

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