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暗転
「ねぇ、なんで君は食べる時手を合わせるの」
何時だったか、そう聞かれた事があった
今は懐かしき記憶だ
「は?誰」
「ウタだよ」
食事終わりに移動しようとしたころにそいつは現れた
「知らんな。なんか用?」
「名乗ったんだから君の名前も教えて欲しいな。それと、なんで君は食べる時人なんかに手を合わせるの?気になるんだ」
ウタとかいうそいつは俺を殺すでもなく、ただそこに立ってまた同じ質問をした
「名乗る義理はないね。手を合わせる理由?そんなのなんとなくだ」
「えー、つれないなぁ。名前くらい教えてくれてもいいのに」
「見ず知らずのやつに名乗っても、もう会うことも無いんだから意味がない」
そしてその日はウタとかいうやつの前から立ち去った
「待ってよ〜」
が、後ろからはそいつの声
面倒だ…さっさと撒こう
赫子を使いビルの屋上まで上がり、ひたすらビルの上を走る
4区にきてまだ日は浅いが地形の把握は大体していた為、あいつとの鬼ごっこを続けながら走る
入り組んだ路地を見つけたのでそこに入り後ろの様子を伺うと、どうやらもう追ってきていないようだ
「いったいなんだったんだ」
東京中を転々としているため、決まった住居が無いので今夜の宿を探すことにした
4区は喰種が多く、治安が悪いと言われているので人はほとんど住んでいない
そのため空き家が多いので俺は大抵そこで過ごしている
閑静とした住宅街を彷徨い、空き家を見つけた
中はガランとしており、長らく人は住んでいなかったようだ
この世界において早々落ち着ける場所なんてないが、今夜の宿にてとりあえず一息をつく
常に首にかけているロザリオを手に取り考える
手を合わせている理由、ね
そんなの幼少の頃の環境のせいだわ
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25 - 一気に読ませて頂きました!とても面白いです。続編おめでとうございます! (2019年12月9日 17時) (レス) id: 8a05a5b115 (このIDを非表示/違反報告)
わす(プロフ) - 続きいきましたけどまだ形作っただけなので少々お待ちを (2019年12月5日 16時) (レス) id: a4e37fc9fa (このIDを非表示/違反報告)
わす(プロフ) - またちまちま更新していきたいと思います (2019年11月27日 23時) (レス) id: a4e37fc9fa (このIDを非表示/違反報告)
わす(プロフ) - 本誌がやべぇ。 (2019年11月27日 23時) (レス) id: a4e37fc9fa (このIDを非表示/違反報告)
わす(プロフ) - 短気っきーさん» ありがとうございます!更新また再開しましたのでよろしくお願い致します (2019年11月27日 23時) (レス) id: a4e37fc9fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わす | 作成日時:2019年8月22日 15時