白が滲む【呪術廻戦】 (ページ7)

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事の始まりページ7

久しぶりですね～なんて嬉しそうに駆け寄ると、深い隈のある硝子さんの目元が少し緩む

そのままソファに並んで腰を掛ける

「じゃあ私はこれで」

と言って伊地知くんはさっさと出かけてしまう

コーヒーでも入れようと事務室のコーヒーメーカーをカチャカチャやりながら言う

『硝子さん、昨日わざわざ待機してもらっててすいません』

「いーのいーのどうせ伏黒の面倒見てたから」

相変わらず疲れた顔した硝子さんは特に気に留める様子もなくそういう

『え、伏黒君なんかあったんですか？』

「んー仙台の出張任務からボロボロで帰って来たんだよね」

『えーそんなことになってたんだ』

「そうそう、それで特級呪物の両面宿儺が受肉しちゃって、そいつが高専にいるらしいよ」

『へ？』

さっきと変わらない様子でそういう硝子さんにコーヒーを差し出す

とりあえず伏黒君がボロボロで帰ってきたってとこで脳内の情報終わってるんだけど

伏黒君の任務は、封印が弱まってた宿儺の指の回収だったらしい

で、そこで一般人の高校生が指を食べて受肉…

秘匿死刑が決まったものの、五条さんの力業でその子は高専の一年生になるらしい←今ココ

『…なるほどね。理解はしました、わけ分かんないけど』

「ん。五条がAに伝えとけって言ってたから来たんだよね」

『さっき来いって言ってたけど最初から硝子さんに伝言頼んでたのかよ』

「みたいだね」

相変わらずAと五条ギクシャクしてて笑える

とか口角を上げすらしない真顔で言ってコーヒーを啜る硝子さん

『別にギクシャクしてるわけじゃないけど…』

「そー？五条と夏油との三角関係があの終わり方じゃ仕方ないとも思うけどねえ」

『ちょ…笑えない冗談やめてください』

ただの世間話みたいなノリで笑えない話をぶっ込んでくる硝子さんに軽く引きつつツッコむ

まあ三角関係ってのもあながち間違えじゃないのかもな

流石に恋愛感情ではないだろうけど五条さんも夏油さんのこと好きだったんだろうし？

「いつかは私たちも前向けるようにならないとね」

『そーっすね。五条さんがまた厄介ごとを持ちこんだみたいですし』

「んーでも、今回は乙骨のときとはわけが違うけど」

硝子さんもあったことないらしいその子は一体どんな子なんだろうか

今日学長に挨拶に行ってるらしいその子のことを勝手に憶測しながら、しばらく硝子さんと朝のコーヒーを飲んでいた